こんにちは。
たなーです。
肉じゃがやポテトサラダなど、いろいろな料理に合うジャガイモ。シンプルなフライドポテトやじゃがバターを嫌いな人は少ないのではないでしょうか?
自分自身で育てたジャガイモで、料理を作ってみたい方も多いと思います。家庭菜園としてジャガイモを育てる楽しみの一つは、スーパーでは手に入らないようなさまざまな種類のジャガイモを育てることができる点です。
でも、野菜なんて育てたこともないし、ジャガイモって北海道とか広ーい畑が必要なんでしょ?
実は春ジャガイモは初心者でもプランターで簡単に育てることができます。プランターにこだわらなければ、野菜の土の袋を利用したジャガイモ袋栽培も可能です。
そこで、
たなーは園芸店時代にお店の野菜コーナーで春ジャガイモをプランターで育てていました。またアパートのベランダで袋栽培もやっていました。いずれも簡単にジャガイモを育てて収穫ができますよ。
プランターでの春ジャガイモ栽培は簡単なのか?
プランターでの春ジャガイモ栽培は簡単です。育て方もいたってシンプルなので、初心者の方でも簡単に家庭菜園を始められる野菜の一つです。
そもそもジャガイモには『春ジャガイモ』『秋ジャガイモ』に大きく分けられます。
春ジャガイモは、植え付けが2月~3月(暖地)、4月~5月(寒冷地)の寒さが残っている春少し前で収穫が6月~7月(暖地)、8月~9月(寒冷地)の梅雨前後のジャガイモのことを言います。
春ジャガイモ栽培の良いところは、植え付けて気温が少しずつ上がっていくため、ジャガイモが腐りにくい点にあります。初めてでも安心して簡単に育てることができるでしょう。
春ジャガイモの育て方
春ジャガイモは簡単に育てられますが、ジャガイモを植える前のポイントや育て方のコツがあります。
- 春ジャガイモの植え付け前作業
- 春ジャガイモの植え付け方
- 置き場所と日当たり
- 水やり
- 用土
- 肥料
- 芽かき
- 土寄せ
- 花芽取り
それぞれ見ていきましょう。
春ジャガイモの植え付け前作業
春ジャガイモの種芋を手に入れたら、植え付ける2週間前から、日当たりのよい窓際に置いてください。
種芋に日光が当たると、新芽が少しずつ出てきます。この時、種芋自身が緑色になることがありますが、種芋を食べることはないので問題ありません。
芽が出てきたら、ジャガイモの大きさを見ながら切り分けます。切り分けの基準は以下の通りです。
- 40~60gの小さなジャガイモはそのまま。
- 60~120gの中サイズのジャガイモは芽を見ながら半分に。
- 120g以上の大サイズは芽を見ながら4つ切りに。
切り分けたジャガイモには、断面が腐らないように草木灰(そうもくはい)を薄く付けてください。
そのまま一日乾かしげます。草木灰は腐り防止でもあると同時に肥料にもなるので、ぜひ使用をおすすめします。
春ジャガイモの植え付け方
種芋は通常、切った断面を下にして5㎝~10㎝程の深さに植え付けます。
種芋同士の間隔は25㎝~30cmで植え付けてあげましょう。
あえて切った断面を上にして植えることで、太く力強い新芽だけを地上に出す方法もあります。芽かきの手間が軽減できておすすめですよ。
置き場所と日当たり
日当たりの良い場所にプランターを置いてください。ジャガイモは日当たりの良い場所を好みます。
地上部にジャガイモの葉や枝が茂っている状態で暗い場所におくと、光合成を十分にできずに収穫するジャガイモが小さくなったり少なくなったりします。
水やり
ジャガイモは過湿を嫌います。土がしっかり乾いてから水やりをしましょう。
水やり過ぎると、種芋が腐ってしまうので注意してください。ほったらかすぐらいの乾燥気味で育ててあげるとちょうどよいです。
用土
ジャガイモ専用の土や野菜の土がおすすめです。
自分で配合する場合は、赤玉土:腐葉土=6:4を基本として、水はけをよくするために小粒の軽石やベラボンを1割程度入れるのも良いかもしれません。
最初の植え付けの時は土はプランターの1/2ぐらいにして土寄せの時に土を増やしてあげると、より多くのジャガイモが収穫できます。
肥料
ジャガイモの専用肥料がおすすめです。またはカリ分の多い肥料を、植え付けの時と2回の土寄せの時に行います。
肥料の与えすぎは葉ばかりが茂る「つるボケ」の症状を引き起こすので注意してください。
芽かき
種芋を植え付け後、複数の新芽が土から10㎝~15㎝程伸びてきたら、太くしっかりした新芽を2本ほど残し、それ以外の細い芽は引き抜いてあげましょう。
芽かきをしない場合、栄養が分散して小さなジャガイモしか取れないため、目かきは重要な作業です。芽かきする際は、伸びた新芽を横に倒しながら折るように抜き取ります。
無理に引っ張ると種芋ごと掘り出してしまう可能性があるので気を付けてください。どうしてもうまく取れない場合は、清潔な剪定ハサミや花鋏で株元を切るとよいでしょう。
土寄せ
プランターの場合は、最初の植え付けの時に土を少なくして植えることがポイント。なぜなら、芽かきのタイミングで1回土を足す「土寄せ」をするためです。
そして、花が咲き始めたときにもう一度土寄せをします。
この土寄せの理由は、ジャガイモは種芋より上の土中できる点にあります。そのため収穫するジャガイモがたくさんできるほど大きくなるほど、土から出てしまう可能性が高いです。
ジャガイモは太陽光を浴びると、ソラニンという毒素を作り出すので、ソラニンを作り出さないために土寄せします。また伸びた茎が倒れないようにするためでもあります。
花芽とり
ジャガイモも植物なので、当然花が咲きます。ナス科の植物であるため、なすびのような可愛い花が咲きますが、そのままつけておくと実を付けてしまいます。
実を付けると、栄養が花や実に集中してしまい、肝心のジャガイモが育ちません。花が付き始めたら、花を摘み取ってください。
春ジャガイモに発生しやすい病害虫
ここでは、発生しやすい病害虫を紹介します。
- アブラムシ
- テントウムシだまし
- そうか病
- モザイク病
それぞれ見ていきましょう。
アブラムシ
アブラムシはあらゆる植物に発生します。
もちろんジャガイモの柔らかい新芽や茎にも付きますので、見つけ次第、捕殺するか市販のお薬で退治しましょう。
家庭菜園で農薬に抵抗がある場合は、化学薬品ではない自然由来のお薬をお勧めします。化学薬品でも使用回数や使い方を間違えなければ安心です。
化学薬品の殺虫剤に不安がない方は、ベニカXネクストスプレーがおすすめです。
テントウムシダマシ
名前の通りテントウムシにそっくりな昆虫です。しかし、テントウムシのようにアブラムシを食べてくれる益虫(えきちゅう)ではなく、葉を食べる害虫なので気を付けてください。
黒い斑点が28個あるのが特徴です。テントウムシのように見えるけど、黒い斑点が異様に多いなと思ったら注意してください。
前述しているベニカXスプレーでも対処が可能です。
そうか病
細菌性の病気で、ジャガイモの表面にかさぶたのような病斑ができます。見た目が悪くなるだけで、食べること自体に問題はありませんので安心してください。
土がアルカリ性の場合に発生しやすい病気なので、綺麗なジャガイモを収穫したい方は、石灰の撒きすぎに気を付けましょう。
モザイク病
葉にモザイク状の模様ができて、葉が縮れて小さいなったり、葉色が薄くなったりする症状が現れます。
モザイク病はアブラムシを媒介にして発生しやすいウイルス性の病気です。ウイルス性の病気は他の植物に移る可能性が高いので見つけ次第、ジャガイモの処分が望ましいです。
ウイルス病は治療が難しい病気なので、発生させないように害虫予防や育てる環境に注意してください。なお、既にイモができている栽培終盤の発生であれば、収穫した芋は食べても問題ありません。
春ジャガイモの収穫時期|6月~7月
収穫時期の目安は6月~7月ですが、葉や茎が黄色くなってきた時が収穫時です。
なるべく、梅雨前に収穫してしまいましょう。
梅雨時期でプランターに雨が当たる場合は、せっかくのジャガイモが腐る恐れがあるため気を付けてください。
春ジャガイモを育てる方からよくある質問
ここでは、春ジャガイモを育てる方からよくある質問を紹介します。
- 春ジャガイモの種芋はいつ準備する?
- プランターはどれを使えばいい?
- 土や肥料は何を使えばいい?
ジャガイモの種芋はいつ準備する?
ジャガイモの植え付け時期は暖地では2月~3月、寒冷地では3月~4月ですが、ジャガイモの種芋は、12月~1月のうちに手に入れておきましょう。
いざ植え付け時期になると、種芋が園芸店では売れてしまって販売していないことが多いためです。販売していても状態が良くないものが紛れていることもあるので注意しましょう。
手に入れられない場合はネットを使って手に入れるのもおすすめです。
プランターはどれを使えばいい?
なるべく深型プランターを使いましょう。深さが25~30㎝以上のプランターをお勧めします。
幅や長さは、ジャガイモの種芋を何個植えるかによって考えてください。基準として25㎝~30㎝間隔に1つの種芋になります。
最近では、不織布バッグのサイドに収穫用の窓を付けているものもあります。ジャガイモやサツマイモなどのイモ類や植物の根の成長具合も観察可能です。
土や肥料は何を使えばいい?
ジャガイモは、市販されている野菜の土やジャガイモ専用の土を使うのが安心です。
肥料は市販されているジャガイモ専用の肥料、またはカリ分が多い肥料を使用しましょう。
気を付けたい点はジャガイモを植え付ける際には石灰はしないことです。ジャガイモは土がアルカリ性の場合、そうか病という病気になる可能性が高いので気を付けましょう。
また、土の再利用などで使用する場合は、以前にトマトやなすびなどナス科の植物を育てた土は使用しないようにしましょう。ジャガイモもナス科のため連作障害(簡単に言うと連続して同じ土で同じ科の植物を栽培するとうまく育たない現象)を引き起こす可能性が高いです。
連作障害のため、いくら手入れをしてもうまくいきませんので気を付けましょう。
最後に
春ジャガイモの育て方についてお話させていただきました。
春ジャガイモは秋ジャガイモに比べ腐りにくく育てやすいです。そのため、土の中に植えてしまえば、簡単に収穫できるので、あまり難しく考える必要もありません。
たくさんの大きいジャガイモを育てる場合は芽かきと土寄せはしっかりして、ジャガイモの緑化(ソラニン生成)に気を付けてくださいね。
それでは、おいしいジャガイモを収穫して良きグリーンライフを過ごしましょう。
ジャガイモの他に、ナスやシソの種まきやトウモロコシ栽培などをしている方は、以下の記事も参考にしてみてください。
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