こんにちは。
たなーです。
前回、碧漁連の育て方についてお話しさせていただきました。

そこで、質問です!
碧魚連に間違えられることの多いレーマニーはどっち?
【問題】どっちも可愛いけど、どちらが碧魚連、レーマニーでしょう?😆✨ pic.twitter.com/dt25ed2WP6
— たなー@植物ブロガー+Webライター (@tana_3930) July 26, 2022

どっちも一緒じゃないの。。。?

前回のブログを見てくれた方はわかりますよね?
左が碧魚連、右がレーマニーです!
この記事を読むことで以下のことがわかります。
それでは順を追ってお話しします。
レーマニーの基本情報

名称 | コルプスキュラリア(デロスペルマ) レーマニー |
科目/属性 | ツルナ科コルプスキュラリア属(ハマミズナ科デロスペルマ属とも) |
学名 | Corpuscularia(Delosperma) lehmannii |
英名 | Beans lehmannii |
和名 | ※夕波(ゆうなみ) |
生育型 | 冬型 |
原産地 | 南アフリカ |
耐暑性 | 弱い |
耐寒性 | やや強い |
※夕波:コルプスキュラリア レーマニーの葉が細長いタイプを夕波と呼びます。
レーマニーは碧魚連と同じく、ハマミズナ科と呼ばれたりツルナ科と呼ばれたりしています。
ハマミズナ科は旧学名なので、正確にはツルナ科の方が正しいです。
さらに、コルプスキュラリア(コルプスクラリア)属と言ったり、デロスペルマ属とも言ったり。。
植物の属や科は、植物の様々な特徴や遺伝子によって見直されることがあります。

特にメセン類はごちゃごちゃしてるように思います。。。
話が難しくなるので、この辺はいつか別の機会に(笑)
レーマニーは、碧魚連同様にメセン類であり、花も美しいことから「花ものメセン」とも呼ばれ人気があります。
たまに、レーマニーを碧魚連と間違って購入する方もいらっしゃいます。
タグなし場合は、葉に窓があるかないかを確認したり、園芸店のスタッフに確認したりする方が安心です。
レーマニーは木立性が強く、小さいうちはまっすぐ上に伸びます。
しかし、剪定をせずにぐんぐん伸ばすと、次第に枝垂れて横へ伸びるようになります。

たなーが育てているレーマニーがまさにそんな感じでワイルドです(笑)。
それでは、気になるレーマニーの育て方についてお話ししますね。
レーマニーの育て方
レーマニーは冬型の多肉植物として育てる必要があります。
つまり、碧魚連と同様に高温多湿に気を付けて育てることが大切です。

たなーはどちらも育ててるけど、レーマニーの方が丈夫な印象。
置き場所と日当たり
レーマニーの置き場所は、年間を通して雨の当たらない風通しの良い場所に置いてください。
多少の雨なら平気ですが、多湿を嫌うので特に風通しは重要です。
生育期の秋~春はしっかりと直射日光に当ててください。
冬は気温が0℃以下になる場合は、室内など霜雪や寒風に当たらないように移動させた方が安全です。
室内に移動させるときは暖房の風が直接当たると、急激な乾燥で枯れることもあるので置き場所には気を付けましょう。
冬も暖かい時間はなるべく屋外で日光浴をさせたほうが、春に花が咲きやすくなります。
ただし、寒くなる夕方までには室内に取り込んでください。

たなーは福岡の日当たりがあまり良くないベランダで一年中、レーマニーを育てています。そのことを考えると碧魚連よりも強い気はしますが、環境に慣れていないうちにいきなり寒さに当てることは避けてくださいね。
温度
レーマニーは冬型の多肉植物なので、生育適温は5~20℃です。
最低でも0℃以上をキープしましょう。
日本は一年を通して、原産地よりも多湿です。
冬でも原産地に比べれば多湿と言える環境になるでしょう。
そのため、安全に育てたい場合は、0℃以上で管理したほうが良いです。
また、寒さには耐えても強い霜雪、寒風に当たると枯れる恐れがあるので天気予報を確認しながら、置き場所には気を付けてくださいね。
また、一番気を付ける時期は夏です。
日本の夏は高温多湿でレーマニーをはじめとする冬型の多肉植物にとっては過酷な環境になります。
明るい日陰で風通しがよく、できるだけ涼しい場所で管理することが重要です。
特にコンクリートの上などは、50℃以上の熱を持つことも。。
地面から離して管理したり、寒冷紗など遮光シートで50%遮光したりすることをおすすめします。
室内で育てる場合は、日差しが入らない明るい窓際で冷房の風が直接当たらないように管理します。
もちろん、風通しは意識してください。
窓を開けられない場合は、サーキュレータなどで空気を循環させてくださいね。


たなーおすすめのDCモーターのサーキュレータ。洗濯物を乾かすには弱いけど、多肉植物や観葉植物の風にはちょうどいいんです。
用土
レーマニーは多湿に弱いので、水はけが良い土を好みます。
市販の多肉植物の土で育てるのが簡単です。


レーマニーは水をぐんぐん吸うので、水が少ないと葉がしわしわになりやすいです。
もし、市販の多肉植物の土で生育期に水やりが追い付かないようなら、硬質赤玉土(小粒)を1~2割加えると良いですよ。
メセン類の中でも、レーマニーは水を特に欲しがるように感じます。
とはいえ、夏や冬は土が湿っていると根腐れの可能性が高くなるので、環境に合わせて水やり加減も考えることが大切ですよ。
詳しくは、次の水やり項目でお話しします。
水やり
それでは、レーマニーを育てるうえで重要な水やりについてです。
生育期の秋(9月下旬~11月)と春(3~5月)は土が乾いたら、鉢底から水が流れるくらいしっかり水やりをしましょう。
この時に受け皿に水を溜めたままにしておくと土が乾かず根腐れの危険があるので、小まめに捨ててください。
環境や土にもよりますが、週に1回くらいが目安です。
レーマニーは水が足らない場合は、葉がしわしわになります。

こんなにしわしわになるの?
これだけしわしわだったら水やりのタイミングわかりやすいね。

この写真は、夏の写真なのであえて水を切らしていますが、
生育期でも水切れするとこれだけしわしわになります。
逆に言えば、水やりのタイミングはわかりやすいので嬉しいですね。
生育期の水やりのタイミングは、比較的わかりやすいです。
しかし、常に土が湿っているような水が多すぎる状態では、レマーニーが根腐れをしてしまう可能性以外にも、葉が割れることもあります。

手前の葉が割れている

割れたまま育った葉
レマーニーは水をぐんぐん吸うので水をやりすぎると、貯水量が限界を超えて葉が割れます。
一度割れた葉は元に戻りませんので、可愛く育てたい場合は水のやりすぎには気を付けてくださいね。

割れた葉は、かさぶたのように木質化します。これはこれでワイルドな感じでたなーは好きですが、可愛いとは程遠いですね(笑)
休眠期に入る夏(6~9月上旬)は、乾燥気味に育てることがポイントです。
月に1度、涼しい早朝や夕方に鉢の半分を濡らすくらいの水やりをしてください。
霧吹きで土を湿らせるのも良いでしょう。
碧魚連ほど神経質にならなくても良いですが、夏の水やりは気を付けてください。
子株でなければ、断水しても問題ありません。
夏の断水中は写真のようにしわしわになります。

しわしわの葉
不安に思うかもしれませんが、秋に涼しくなって水やりをすれば元に戻るので安心してくださいね。
生育が少し緩慢になる冬(12~2月)は、夏と同様に鉢内の土を半分濡らす感覚で月に1度水やりします。
夏の水やりと違うのは、暖かい午前中から午後の時間帯に水やりをすること。
冷え込む夕方から水をやると、凍結の恐れがあるので注意が必要です。
室内であっても、窓際の場合は外気と同じくらいに冷え込むので気を付けてください。
肥料
レーマニーは植え替え・植え付け時にゆっくり長期間効果のある緩効性肥料を規定量混ぜ込むだけで十分です。
もし、緩効性肥料を混ぜ込んでいない場合は、生育期の秋(9~12月)と春(3~5月)に緩効性の置き肥を与えるか液肥を薄めて水やり代わりに与えましょう。



土に混ぜ込む緩効性肥料としてはマグァンプKも良いですが、殺虫成分ジノフラテンも入っているマグァンプDも便利です。置き肥としてはボタナイスのカンタン錠剤。液肥はトップクオリティがおすすめ。
植え替え
レーマニーの植え替え時期は、春(3~5月)と秋(9~11月)です。
ただし、5月後半に植え替えるとレーマニーの苦手とする高温多湿気に入るので、春に植え替えるなら早めに植え替えてください。
植え傷みから回復する前に高温に晒されると枯れる恐れもあるからです。
植え替えは成長具合によりますが、生育が良ければ一回り大きな鉢に植え替えてください。
調子が悪い場合は、根の整理をして一回り小さな鉢にサイズダウンさせることも重要です。

根があまり張っていない、または調子が悪い時に、大きな鉢に植え替えると水やり時に土が過湿状態になり、余計に状態を悪くする原因になります。元気にさせるなら乾湿をしっかり経験させることが大事。
植え替え後は植え傷みを軽減させるためにも、メネデールやHB-101など活力剤を薄めて水やりしてあげてください。
メネデールやHB-101が気になる方はこちら。


病害虫
レーマニーは病害虫の発生は少ないです。
あまり心配する必要はありませんが、
〇カイガラムシ
〇ネジラミ(サボテンコナカイガラムシ)
〇腐敗細菌
が、発生することがあります。
カイガラムシは、観葉植物に発生しやすい吸汁性害虫です。
文字通り貝殻を被っているような害虫で、薬が効きにくい特徴があります。

カイガラムシは様々な姿形をしています。
貝殻がないタイプは薬で対処しやすいですが、ほとんどが薬が効きにくいです。
そのため、日頃の観察で見つけ次第柔らかいブラシや布で取り除いてくださいね。
または、カイガラムシがふ化してまだ貝殻を作っていない幼虫時期(梅雨前)に薬で退治することも効果的です。
ネジラミは、根っこに付くカイガラムシです。
土の中なので植え替えの時に初めて気づくことが多いのですが、
日頃の観察で日当たりや水やりなどは問題ないのに、だんだん元気がなくなってくるときは根を確認してみてください。
こちらも、カイガラムシ同様に対処しましょう。
腐敗細菌は、簡単に言うと水のやりすぎが原因です。
土の中には様々な細菌や菌がいます。
水のやりすぎで土がずっと湿っているような状態では、土の中の細菌や菌のバランスが崩れます。
結果的に、細菌や菌が植物の傷口から侵入して腐る原因になるんですよ。

詳しく話すと難しくなっちゃうので、人間でいう悪玉菌が増えるイメージだと思ってもらえばわかりやすいです。

植え替えの時に土に浸透移行性のお薬を混ぜ込んでおくと便利です。予防と殺虫効果があります。オルトランが有名ですが、においが苦手な方はベニカXガードがおすすめです。
レーマニーの増やし方
レーマニーは、「挿し木」で簡単に増やすことができます。
挿し木時期は生育期の春(3~5月)と秋(9~11月)です。
挿し木する場合は、上記写真のように枝が木質化していない部分を切って土に挿すことがポイント。

枝が木質化
木質化した枝を切って挿しても、挿し木は成功しません。
必ず、木質化していない枝を切って用土に挿しましょう。
挿し木をした後は、根付くまで葉がシワシワになります。
よくあるのが、、

いくら経っても葉がしわしわで、根が出てるか心配になって抜いて確認してるけど根が出てないの。。。どうして??

それは、、、抜き挿ししているからです(どーん)。
葉がしわしわで不安なのはとても分かります。
でも、そこを我慢しましょう。
根が出てくれば、自然と葉が膨らみふっくらした葉になります。
抜き挿しを繰り返すと、枝が傷みそのまま枯れてしまうので、我慢が肝心ですよ。
挿し木した後は、土が乾燥しないように明るい日陰で管理してください。
1か月~2か月ほどで根が出て成長を始めます。

碧魚連よりも挿し木は簡単なので、どんどん増やして楽しんでくださいね。
レーマニーの葉がしわしわになる理由

断水中のため水切れ中
レーマニーの葉がしわしわになる理由は、水切れです。

ふっくらしていたレーマニーがしわしわに!?
大丈夫なの?枯れてるの?
と、不安に思いますが安心してください。
水やりをすれば元に戻ります。
乾燥に非常に強いので、しわしわが続いても簡単には枯れません。
むしろ、水のやりすぎで常に土が湿っている状態だったり、土が湿っているにも関わらず葉がしわしわ(水やり直後を除く)だったりするときは、枯れる可能性があります。
その場合は、植え替えをして根の状態の確認や土を新しくして様子を見ましょう。
肥料やりをやめて、メネデールやHB-101など活力剤を与えてみるのも良いですよ。
植物の水やりタイミングがわからず、水をやりすぎてしまう方は葉が生育期は葉にしわが寄ったら水やりするくらいがちょうどよくて育てやすいと思います。

写真は、夏の断水中なので生育期にここまでしわしわにする必要はありませんよ。
レーマニーの夏越し

断水中
レーマニーは高温多湿が苦手です。
休眠中で生育はあまりしませんので、夏(6~9月)は肥料やりはしないように。
根が傷む原因になります。
また、水やりも月に1度の水やり(鉢内の土が半分湿るくらい)を早朝の涼しい時間帯に行うのが良いでしょう。
夜も気温が下がらない場合もあるので、なるべく早朝の方が安心です。
挿し木して増やしている子株でなければ、断水しても問題はありません。
子株の場合は、断水に耐えられない場合もあるので注意して水やりをしましょう。
置き場所は明るい日陰で風通し良く涼しい場所で管理してください。
日陰の場所がなければ、遮光シートで50%遮光しましょう。
(遮光シートべた掛けはしないように)

黒の寒冷紗や黒い遮光シートべた掛けは、熱を吸収して高温になるので注意してくださいね。
レーマニーの冬越し

レーマニーのズームアップ
レーマニーは、冬型の多肉植物なので、それほど寒さに弱くありません。
0℃付近まで平気で耐えられます。
湿度が高くなければ-5℃くらいでも平気です。
しかし、強い霜雪や寒風に当たり続けると枯れる恐れがあります。
最低温度が0℃付近になり始めたら、室内の窓際や霜雪や寒風が当たらない場所に移動させると安心です。
5℃以下になると生育が緩慢になりますが、冬の暖かい時間はなるべく日光浴させて育てるとしっかりした株になり、春に花が咲きやすくなります。
水やりは暖かい午前から午後にやるようにしましょう。
夕方に水やりすると、気温が下がり凍結の恐れがあります。

レーマニーは、比較的寒さには強い印象です。
福岡県在住のたなーは冬も屋外で管理しています。
しかし、購入して間もないレーマニーを寒さにいきなり当てるなど、環境の変化が激しいと枯れる恐れがあるので注意しましょう。
まとめ
最後に
いかがでしょうか。
コルプスキュラリア レーマニーの育て方についてご紹介させていただきました。
レーマニーは人気の碧魚連と似ていますが、碧魚連と違って窓がなくマットな質感が特徴です。
剪定せずに育て続けると、たなーの子のようにワイルドになりがちです(笑)
園芸店時代に、お客様が別のところで間違えて買っちゃった。。と言っていたのを思い出しました。
レーマニーは可愛くもかっこよくも育てられるので、残念がらずに得した気分で育ててくださいね。
ちなみにレーマニーはデロスペルマ属とも分類されますが、このデロスペルマ属にも様々な種類があります。
花が美しいマツバギクもデロスペルマ属です。

デロスぺルマ属の花
確かに、レーマニーなどのメセン類は似た花を付けますよね。
ランプランツス属とも表記されることがあるので、ほんとにメセン類の科/属はごちゃごちゃしてます(笑)
インターネットやお店によっては名前が違うことが多いので、同じものなんだくらいに思っておきましょう。
碧魚連とレーマニーは、秋に挿し木で増やしたいので、またやってみたシリーズとして挿し木のやり方を実演で紹介できればと思います。
それでは、かっこかわいいレーマニーを育てて良きグリーンライフを過ごしましょう。

碧魚連の育て方が気になる方はこちら。
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