こんにちは。
たなーです。
人気の家庭果樹にブルーベリーがあります。苗木を手軽に購入できる点や健康に良い点、果実をそのまま食べられる点などが人気の要因だと思います。
そんなブルーベリーに興味がある、または育てみたい方は多いのではないでしょうか。
でも、畑や花壇もないし、ブルーベリーって鉢でも大丈夫かな?それに初心者だから育てられるか心配。
これから育てようと思う方は、こんな悩みを持ってはいませんか。
今回は
たなーは園芸店時代に、さまざまなブルーベリーを管理・販売してきました。初心者がブルーベリーを育てるために押さえておきたいポイントを紹介します。初めて育てる方は下記の初心者向け栽培セットがおすすめです。
初心者が押さえておきたいブルーベリーの育て方|5つの基本
初めてブルーベリーを育てる方にとって、どんな風に育てればいいのかわからないことだらけだと思います。上手に育てるためにも、以下のポイントは押さえておきましょう。
- 日当たりと置き場所
- 用土
- 水やり
- 肥料
- 剪定
それぞれ見ていきましょう。
日当たりと置き場所
ブルーベリーは日当たりと風通しの良い場所を好みます。ただし、真夏の強すぎる日差しが当たると、やや日焼けすることもあるので注意してください。
また、ブルーベリーは根が浅く、地表面に細根が広がるので、真夏に強い日差しが直接土に当たると根傷みしやすいです。鉢植えであれば夏は日陰に移動し、地植えであればウッドチップでマルチングするとよいでしょう。
夏以外は、しっかりと日が当たる風通しの良い屋外に置いてください。
用土
ブルーベリーは水はけのよい酸性の土を好みます。そのため、アルカリ性の石灰を混ぜ込まないように注意してください。
初めて育てる方は、「土を消毒しなきゃ」と考えて、石灰を撒くことがあります。しかし、ブルーベリー栽培において石灰は必要ありません。
鉢植えの場合は、ブルーベリー専用の土を使うと安心です。地植えの場合はブルーベリーの土や酸性用土である未調整ピートモス、鹿沼土を混ぜ込むとよいでしょう。
初心者の方はブルーベリー専用の土を使うと、土に関しては問題ありません。
基本的には表面の土が乾いたらしっかり水やりを行う形ですが、ブルーベリーは根が細く、土の浅い部分に良く根を張ります。
そのため、水切れを起こしやすいです。
水切れを起こすと、葉がボロボロ落ちたり、せっかく実った果実が落ちますので、風通しが良すぎて乾燥しやすい場所では、土にクルミの殻やバークチップなどマルチングを行いましょう。
水やり
ブルーベリーには、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水やりしてください。特に花が咲く春~夏と実が付く夏~秋は水切れに注意します。
水切れすると、花や実がポロポロと落ちてしまうので気を付けましょう。ただし、受け皿に水を溜めたり、常に土が湿るほど水やりすると根腐れの原因になります。
土の乾き具合を見てから、水やりすることがポイントです。みぅやりの間隔が掴めない初心者の方は、パッと一目で水やりタイミングがわかるサスティーがおすすめです。
土に挿して、色の変化を確認したら水やりしましょう。
肥料
ブルーベリーの肥料やりは以下のタイミングで行います。
- 12月~3月の寒い時期
- 4月~6月の花が咲いている時期
- 秋の10月~11月
期間中、肥料をやり続けるのではなく、置き肥であれば1~2粒置くだけです。液肥であれば2週間に1度のペースで水やり代わりに与えます。
初心者の方はブルーベリー専用の肥料を使うと安心して肥料やりができるでしょう。育て方に慣れてきたら、有機肥料にこだわってみるのもおすすめです。
剪定
ブルーベリーの剪定時期は、9月~10月と1月~2月です。9月~10月に行う剪定は夏季剪定。1月~2月に行う剪定は冬季剪定と呼びます。
ブルーベリーは落葉樹なので、冬は葉を落として休眠する樹木です。初心者の方は、休眠期に切れ味の良い剪定ハサミや花挟で剪定した方が、株に与えるダメージが少ないでしょう。
さらに冬の方が枝が見やすく剪定しやすいメリットもあります。冬にはブルーベリーにはすべに実が付く芽ができているため、剪定にはやや注意が必要です。
ぷっくり膨らんだ芽は将来実が付く花芽で、薄く尖ったような芽は葉芽。芽の膨らみはわかりやすいので、初心者でも安心して剪定できると思います。
できるだけ、膨らんだ芽を残してください。小さい苗木の場合は、あまり剪定は必要ないですが、大きく育ったら夏季剪定もして形を整えてあげるとよいです。
剪定を全くしないと、葉が茂った際に風通しが悪くなり病害虫発生の原因になるため、込み合っている枝は切ってください。
初心者が押さえておきたいブルーベリーの病害虫
初心者が押さえておきたいブルーベリーに発生しやすい病害虫は以下の通りです。
- 灰色かび病
- アブラムシ
- カイガラムシ
- コガネムシ
それぞれ見ていきましょう。
灰色かび病
葉が縮れて、ひどくなると花や果実が灰色のかびに覆われる病気です。
被害が見られたら発生部位を切り取り処分してください。剪定を行い、風通しをよくして発生を予防しましょう。
果実なので、殺菌剤に抵抗がある方もいらっしゃると思います。しかし症状が酷い場合は、市販の殺菌剤を霧吹きで葉水するように株全体に散布して様子を見てください。
アブラムシ
年間を通してどの植物にも発生しやすい害虫です。新芽が吹き出す4月~6月に発生しやすいので、注意してください。
アブラムシは柔らかい葉につきやすいため、春の新芽や若い葉を注意して観察しましょう。
アブラムシは吸汁害虫なので、増えすぎるとブルーベリーが弱る原因となります。発見次第、丁寧に取り除くか、市販のお薬で退治しましょう。
薬を使用しない場合は、セロテープなどでくっつけながら取り除くと、植物を傷めずやりやすいですよ。
大発生した場合は、殺虫剤を使うと効果的です。ベニカXネクストスプレーを新芽が茂ってきたタイミングで散布すると、殺虫効果が持続して予防にもなります。
ちょうど収穫する時期には薬の効果も切れるので、安心して使えるでしょう。
カイガラムシ
ロウ状の物質や硬い殻で覆われた体の小さな害虫です。枝に張り付くように隠れており、一見て動いているようには見えません。
初めて見る方は、病気だと思われることもあるくらいです。カイガラムシは薬が効きにくい害虫なので、非常に厄介です。
見つけしだい、柔らかい布や歯ブラシなどを使ってこすり取りましょう。幼虫時期である2月~4月であれば、比較的殺虫剤が効きます。
しかし、幼虫にしか効き目がありませんので、やはり見つけ次第、こすり取ってください。そのまま放置すると、大発生してブルーベリーが弱り枯れてしまいます。
コガネムシ
土のなかにコガネムシの幼虫(ネキリムシとも言います)が潜んで、土と一緒に根を食べて被害をもたらします。鉢植えは秋~冬に植え替えをして、幼虫がいる場合は取り除いてください。
ブルーベリーの根は細いので、コガネムシの幼虫に食べられ始めると被害が甚大になります。吸水できずに、そのまま枯れるので気を付けてください。
地植えで株がグラグラしているようでしたら、土から掘り上げてチェックしましょう。コガネムシ退治の殺虫剤は、果物や野菜に使えるタイプではないので、なるべく手で取り除くことをおすすめします。
成虫は葉を網目状に食べるので、見つけ次第取り除くか市販のお薬で退治しましょう。
初心者が押さえておきたい実をつけるためのポイント
ブルーベリーの実を付けるためには、2種類のブルーベリーを植えてください。ブルーベリーは品種によって強弱はありますが、自家不和合性(自分の花粉では受粉できない性質)を持っているためです。
そのため同系統で違う品種を植えてあげると受粉しやすいです。とはいえノーザンハイブッシュ系とサザンハイブッシュ系は、自家不和合性が弱いため1本でも実がなることはあります。
しかし2本以上違う品種を植えたほうが、ブルーベリーをたくさん収穫できます。
同じ系統を選ぶ理由は開花時期や栽培性質を揃えるためです。鉢の場合、開花したらそれぞれ近くに置いておくと、昆虫によって受粉してくれます。
それでも実付きが悪い場合は筆で人為的に受粉させるとよいでしょう。
収穫するタイミング
ブルーベリーは品種により収穫時期が異なりますが、ハイブッシュ系で6~7月、ラビットアイ系で7~8月くらいです。完熟前は酸味が強く、完熟果は甘くなります。
果軸(ブルーベリーの実がなっている付け根部分)も青くなっていると熟している証拠です。熟してない場合は緑色です。
またお尻の部分のトゲトゲがなくなっている状態も完熟のサインとしてわかりやすいでしょう。手作業の収穫が大変な時は、ベリーピッカーを使うと簡単に楽しく収穫することができます。
ブルーベリーを育てている農家の友人に教えてもらいましたが、実際に使ってみて感動しました(笑)。もちろん、ブルーベリー以外のベリー系果実にも使えます。
ブルーベリーの系統
ブルーベリーは、園芸果樹として、主に「ラビットアイ系」「ノーザンハイブッシュ系」「サザンハイブッシュ系」の3系統に分けられ、栽培環境が異なります。
- ラビットアイ系|関東以西~沖縄
- ノーザンハイブッシュ系|山間部や関東以北~北海道の寒冷地
- サザンハイブッシュ系|東北南部~沖縄
お住まいの地域に合わせて、ブルーベリーの系統を選ぶとよいでしょう。
最後に
いかがでしょうか。
初心者でも育てやすいブルーベリーのポイントをまとめてみました。
ブルーベリーは、酸性用土に植えて、日当たりの良い環境であれば、鉢植えでも簡単にしっかりと育ちます。気候によって育てられる系統が違いますので、系統に関しては注意して選びましょう。
それぞれの系統の育てやすい品種は以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。たなー自身が園芸店で実際に実らせては食べてきた品種ばかりです。
初めてブルーベリーを育てる方は、初心者向けの栽培セットがおすすめです。
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