【枯れるをなくす】クランベリーの育て方|夏越し・増やし方・実の付け方まで解説
2021.09.12
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こんにちは。
たなーです。
暑さも和らぎ、秋になり始めましたね。
この時期になると、園芸店には秋を彩る花がたくさん出回ります。
秋の花は、気温が低くなることでより鮮やかになる花色がとても素敵ですね。
しかし、実はこの時期から、女性に人気のクランベリーが実付きで出回ることをご存じでしょうか?
クランベリーは美容に良いから、ジュースやドライフルーツとして購入してるけど、苗はうまく育てられなかったわ。。。
クランベリーは、その可愛い草姿や果実だけでなく、美容や健康にも良い植物ですが、育てるにはいくつかのポイントがあり、そこを押さえないと枯れることが多いんです。
そこで、
今回は、クランベリーの枯れる失敗のない育て方や夏越しから増やし方、実の付け方までお話しします。
この記事を読むことで以下のことがわかります。
クランベリーとは?
クランベリーの育て方
クランベリーの夏越し
クランベリーの冬越し
クランベリーの増やし方
クランベリーの実の付け方
それでは、順を追ってお話ししますね。
クランベリーとは
植物名 |
クランベリー(ツルコケモモ) |
科/属 |
ツツジ科スノキ属 |
原産地 |
北アメリカ北部・東部 |
草丈 |
約20㎝ |
開花期/収穫期 |
5月~6月/9月~10月 |
耐寒性 |
強い |
耐暑性 |
弱い |
クランベリーは、北アメリカやヨーロッパの冷涼な湿地帯を原産地とするツツジ科スノキ属の常緑果樹です。
別名をツルコケモモとも言い、こちらの名前でも販売されることもあります。
クランベリーの草丈は20~30cmと果樹としては小さめですが、ツルは這うようにどんどん伸びて2mほどになることもある植物です。
可愛い白~ピンク色の花が5~6月の春に咲き、可愛い実を9~10月に収穫します。
クランベリーは、主に北アメリカの湿地帯で栽培されており、アメリカでは古くから親しまれているメジャーな果物の一つなんですよ。
また、クランベリーの収穫方法が豪快で有名なため、生産地での収穫期は観光ツアーが開催されるほどです。
しかし、それ以上に注目を集めている理由をご存じでしょうか。
それが、クランベリーは健康や美容に効果が高く、殺菌効果もあることからスーパーフードと呼ばれている点です。
抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、ポリフェノールを多く含み、美容成分であるアルブチンまで含んでいます。
体に良い成分を多く含んでいる点や美容液の成分としても有名なアルブチンを含んでいることから、女性には特に人気があるんですよ。
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クランベリーの育て方
クランベリーの育て方に重要なポイントを解説します。
日当たり
クランベリーは半日陰~日当たりの良い場所を好みます。
特に、夏場は午前中のみ日が当たり午後からは明るい日陰になるような環境が良いでしょう。
地植えの場合は、夏の強い日差しが一日中当たらない場所を選ぶことが大事です。
どうしても、強い直射日光が当たる場合は、寒冷紗などで遮光してくださいね。
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用土
クランベリーは酸性の土を好みます。
また、湿地帯で育っているので、保水性のある酸性土であることが非常に重要です。
そのため、お花用の土や果樹の土は、クランベリーには適していませんので気を付けましょう。
では、どんな土で育てればよいのかというと、ブルーベリーを育てる場合に使う土です。
ブルーベリー専用土が酸性なので、ブルーベリーの土で育てることができます。
さらに、ブルーベリーの土に未調整のピートモスを2~3割ほど加えるとさらに良いでしょう。
たなー
オリジナルで土を作る場合は、硬質赤玉土:ピートモス(未調整):腐葉土=4:4:2で作ると良いですよ。
保水性のある酸性土で育てることが、クランベリーを枯らさず上手に育てるポイント1つです。
※酸度調整されたピートモスは、pH6程度の中性になっているので、必ず未調整のピートモスを使用してくださいね。
未調整ピートモスはこちら。
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地植えで、クランベリーを育てる場合は、未調整ピートモスをしっかり加えて、土壌改良して植えましょう。
水やり
クランベリーは湿地帯で育っているので、非常に水を好み、乾燥を嫌います。
そのため、土の表面が乾き始めたら、たっぷりと水やりをしましょう。
特に鉢植えの場合は鉢底から水が流れるように水やりを行います。
夏場は、朝と夕方の涼しい時間帯に、1日2回の水やりを必ず行い、水切れをしないように気を付けてください。
この水やりが、クランベリーを枯らさないポイントです。
ただし、鉢の下に受け皿をする場合は、水を溜めると根腐れの原因になるので、溜まった水はこまめに捨てましょう。
水やり加減がわからない場合は、こちらの一目で土の乾き具合がわかるサスティーをお勧めします。
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肥料
鉢植え、地植えともにクランベリーを植え付けるときには、ゆっくり長く効く緩効性肥料を土に規定量混ぜ込んでおきましょう。
また、下記のタイミングに肥料を与えると育ちがさらに良くなりますよ。
- 新芽が出始める早春前の1~2月。
- 開花後の7月。
- 収穫時期の9~10月。
1~2月と7月は緩効性肥料を、9~10月は液肥などの速効性肥料がおすすめです。
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病害虫
クランベリーは、病害虫は付きにくい植物です。
しかし害虫として、アブラムシやカイガラムシが発生することがありますので、日頃の観察を注意しながら行い、見つけ次第退治しましょう。
クランベリーを食用として育てる場合は、お薬は使わないようにしていきたいですね。
たなー
現在では、デンプンや酢を主成分とした殺虫剤もあるので、そちらを使うのが安心でしょう。
ポチップ
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植え付け・植え替え
植え付けや植え替え時期は、新芽が出始める2月下旬~3月下旬です。
園芸店では、クランベリーの実付きの状態で9~11月頃に出回りますが、この時期は植え付け時期ではありません。
そのため、もし植え替える場合は、根を崩さずゆっくりと植え替えてくださいね。
剪定
クランベリーの剪定は、基本的にはいつ行っても大丈夫です。
地を這うようにどんどん伸びるので、伸びすぎた場合に剪定をしたり、枝が込み合い株元の風通しを確保するために剪定することが大事です。
剪定した枝は、挿し木のための挿し穂として良いですね。
注意点として、クランベリーは前年の枝に花が咲き実を付ける性質があります。
そのため、伸びすぎたからと言って、すべての枝を開花前の12~4月に切ると、実はもちろん、花も付かなくなるので気を付けてくださいね。
クランベリーの夏越し
クランベリーは30℃を超えない冷涼な気候で育っていますので、日本の夏の高温時期を特に嫌います。
特に、東北以南の地域では地植えは難しいでしょう。
クランベリーが枯れる原因の一つに30℃を超える暑さがあるので、最高温度が30℃以上の場合は、涼しい日陰に移動させたり、冷房の効いた室内に入れてあげたりすると良いですよ。
夏は特に土が乾きやすいので、朝と夕方の2回水やりを行い、水切れをしないように気を付けましょう。
クランベリーの冬越し
クランベリーは、-40℃でも耐えられるほど寒さに非常に強く、冬は外に出しっぱなしでも枯れる心配はありません。
また、クランベリーは寒さに当たることで翌年の花芽が付く性質があります。
そのため、冬に室内などの暖かい場所に移動させてしまうと、花が咲かず実ができない原因になるので気を付けてくださいね。
クランベリーの増やし方
クランベリーは生命力が強く、簡単に増やすことができます。
増やし方には「挿し木」「取り木」「株分け」の3つの方法があり、いずれも簡単に増やすことができますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
挿し木
真夏と真冬を除けば、いつでも挿し木で増やすことはできますが、春の5~6月が一番挿し木を行いやすい時期です。
1:新芽が伸び少し硬くなってきた枝を、先端から10cm程切り挿し穂とします。
2:その挿し穂を、メネデールを薄めた水を30分ほど吸水させましょう。
3:小粒の赤玉土や挿し木挿し芽の土に5cmほどの深さの穴をあけて、優しく植えてあげてください。
4:土が乾かないように明るい日陰で管理すれば、1~2週間ほどで根が出てきます。
5:その後は、酸性の土に植えなおして育ててあげましょう。
メネデールについてはこちらを参考に。
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取り木
11~3月までの間、クランベリーの株元に土を被せるように寄せておくことで、植え替え時期の2月下旬~3月下旬のタイミングで土が被っていた枝から根が出ています。
その枝を根が残るように切り、酸性の土に植えなおせば、簡単に増やすことができるんですよ。
株分け
植え替え時期の2月下旬~3月下旬に、クランベリーを掘り出して、根がそれぞれに付くように株を切り分けます。
その切り分けた株を、再び酸性の土に植えて増やす方法です。
株をハサミで切り分けるので、どうしても株に痛みが出てきてしまう点がデメリットですが、根がしっかり付いているのですぐに多く育つ点はメリットと言えます。
たなー
株分け後に痛みが気になる方は、メネデールを使いましょう。
クランベリーの実の付け方
これから赤くなるクランベリーの実
クランベリーはブルーベリーとは違い、自家受粉(自分自身の花粉で受粉すること)するので、1つの株で実を付けてくれるんですよ。
アパートやマンションのベランダで、受粉昆虫が来ない場合は、花を揺らしたり筆などで花粉を受粉させてあげましょう。
前述していますが、
クランベリーは、前年の枝に花を咲かせ実を付けます。
さらに、寒さを経験させることで、初めて花芽を付ける性質があるので、冬前にすべての枝を剪定してしまうと、翌年は花が付かないことになってしまいます。
この点は、特に注意しましょう。
当然、酸性の土で水切れを経験させないように育てることが重要です。
開花中や実が付く時期に、水切れを経験させてしまうと、花や実が落ちてしまうだけでなく、枯れる恐れもあります。
冬前に、どうしても剪定したい場合は、込み合った部分のみを剪定しましょう。
まとめ
クランベリーは、北アメリカやヨーロッパの冷涼な湿地帯を原産地とする栄養価の優れた実を付ける常緑果樹です。
クランベリーは、酸性の保水性に富んだ土に植えて乾燥させないように管理することが、枯らさず上手に育てるポイントになります。
クランベリーは高温に弱く、東北以南では地植えが難しく、鉢植えでも夏は涼しい日陰や冷房の効いた明るい部屋に移動させましょう。
クランベリーは寒さに非常に強いので、外に出しっぱなしでも枯れる心配はありません。
クランベリーは生命力が強く、挿し木、取り木、株分けいずれも簡単に増やすことができます。
クランベリーは自家受粉するので1つの株で実を付けますが、前年の枝が寒さに当たることで花芽を付け実る性質があるため、冬前の剪定に気を付けましょう。
最後に
いかがでしょうか。
クランベリーは、女性に嬉しい美白効果のアルブミンや抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、ポリフェノールを多く含んでいるので、普段からジュースやジャム、ドライフルーツとして口にしている方も多いかもしれません。
ちなみに、クランベリーの実は生で食べると非常に酸っぱいので、甘く煮てジャムにするのがおすすめです。
そんなクランベリーは見た目も可愛いので、女性人気が高い植物ですが、暑さや土の性質、乾燥が原因で枯らしやすい植物でもあります。
この3点を気を付ければ育てやすく、簡単に増やすことまでできるので、ぜひ美味しいクランベリージャムを作りながら育ててみてください。
それでは、クランベリーの育て方を参考にして、良きグリーンライフを過ごしましょう。
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