クレマチスの挿し木|失敗させないための7つの作業【テッセン】

庭植えの冬剪定について
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こんにちは。

たなーです。

いきなりですが、クレマチスという花をご存じでしょうか?

クレマチス?

 
たなー
たなー

つる性植物の女王とも呼ばれ、テッセンの名前のほうが有名かもしれませんね。

本来はクレマチスの品種の1ですが、いつのころからか、クレマチス全体のことを指して「テッセン」の名前が使われています。美しい花が咲くクレマチスは、実は挿し木で増やすことが可能です。

しかし、「クレマチスの挿し木時期がわからない」「挿し木したけど根が出ない、、失敗したのかな」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回は、このクレマチスの挿し木についてご紹介です。
たなー
たなー

園芸店時代にクレマチス専門ナーセリーとして有名な及川フラグリーンの及川さんに公演をしていただいたことがあります。伸びすぎていたクレマチスを剪定していただいて、今までにないくらい綺麗な花がたくさん咲いた思い出があります。

挿し木のタイミング|6月と8月

挿し木のタイミング|6月と8月

挿し木のベストなタイミングは6月と8月。

5月頃の天候が不安定な時期や7月上旬~中旬の梅雨明け前後は、気温の変動が激しいため枝が軟弱になりやすく、力のあるさし穂が得られないためです。

また、空気中に病原菌が舞いやすくカビも生えやすいので5月と7月は避けましょう。

常緑種のアーマンディやカリシナ、シルホサは10月~11月の枝が少し硬くなった時がベストタイミングです。

11月以降はクレマチスの冬剪定の時期でもあります。冬剪定や冬の手入れが気になる方は以下の記事も参考にしてください。

関連記事:クレマチスの冬剪定|冬の手入れのポイントも解説【11~2月の手入れ】

クレマチスの挿し木手順

クレマチスのさし穂の作り方手順

クレマチスの挿し木を成功させるには、株から勢いの良い枝を剪定ハサミや花挟で切って、挿し穂を作ることから始まります。

挿し木手順を見ていきましょう。

  1. 勢いの良い枝を選ぶ
  2. 2節に切る
  3. 水に浸ける
  4. 挿し木する

勢いの良い枝を選ぶ

さし穂は勢いよく伸びてきた新梢(新しい枝)で、病害虫に侵されていないものを選びましょう。

花を咲かせた古い枝は発根が遅く、根も出にくいのでさし穂には向きません。また花後の剪定の際、3節ほど伸びた程度の若すぎる枝は挿し木しても腐ってしまうことが多いので気を付けてください。挿し木が失敗させないためにも、挿し穂選びに勢いの良い新しい枝を選ぶことは重要です。

クレマチスの病気や害虫が気になる方は以下の記事もチェックしましょう。

関連記事:クレマチスの病気5選|対策と殺菌剤について紹介

関連記事:クレマチスの害虫6選|対策と殺虫剤を紹介

2節に切る

勢いのある新梢を選んだら、挿し木をするための挿し穂として剪定します。

枝は、よく切れる剪定ハサミや花鋏節の下約2~3を斜めに切って2節に調節してください。挿し穂が蒸れを防ぐために下葉は取り除きましょう。

常緑系のアーマンディやカリシナ、シルホサ系は、節の下4と長めに切り、1~2節と調節して、葉は1にします。

水に浸ける

調整したさし穂は、水に30分~1時間ほど浸けて吸水させてください。

コップやグラスなどに少量の水を溜めて、立たせるように吸水させるとよいでしょう。吸水させる際に発根剤でもあるメネデールを使用すると、挿し木した後に根が出やすくなります。

どうしても挿し木が失敗する方は、吸水時にメネデールを溶かすとよいでしょう。

メネデールについてはこちらを参考に。

挿し木する

吸水させたら、挿し木挿し芽の土や赤玉土、バーミキュライトの土などに優しく挿し木してください。挿し木後は、たっぷりと水やりして明るい日陰で管理します。

挿し穂は1節埋まる程度に挿し木しましょう。

クレマチスの挿し木に使う土

クレマチスの挿し木に使う土

クレマチスの挿し木には市販の挿し木さし芽用の土がおすすめです。

または小粒の赤玉土や鹿沼土、バーミキュライトでも問題ありません。肥料分の入ってない土を使うことが重要なポイント。

根も出てないうちに、土に肥料分が入っているとさし穂が腐りやすくなるためです。土に肥料分が多く含まれていると、浸透圧の関係で土に挿している挿し穂の切り口部分から水分が無くなってしまいます。

挿し木の切り口から水分が無くなると発根せず、挿し木が失敗する可能性があるので気を付けてください。

乾燥した土に挿し穂をいきなり挿すのではなく、あらかじめしっかりと湿らせておきます。割りばしや細い棒で穴を開けて、挿し穂を入れて優しく土を寄せてください。

その後、ゆっくりと水やりします。

クレマチスの挿し木方法

クレマチスの挿し木方法

せっかく挿し木しても、根が出ないと失敗してしまいます。

挿し木をする前に、根が出やすいようにルートン(植物発根促進剤)を切り口につけるとさらに発根しやすくなります。さし穂が1節埋まるくらいの深さに割りばしや細い棒などで穴をあけ、優しく挿して土を寄せてあげましょう。

1鉢に多くの挿し木をする場合は、さし穂の葉が触れ合わない程度の間隔で挿してあげます。挿し木をした後は、たっぷりと水やりをすることも重要です。

水に薄めたメネデールを吸水させて、ルートンを付けておくと発根率は非常に高くなります。

クレマチスの挿し木後の管理方法

クレマチスの挿し木後の管理方法

挿し木を上手に行っても、挿し木後の管理が悪ければ根が出ないかもしれません。管理方法のポイントを以下の2つのポイントから解説します。

  1. 日当たりと置き場所
  2. 水やり

日当たりと置き場所

挿し木後の10日間は、雨や風の当たらない明るい日陰に置いてください。

挿し木してから10日ほど経過すると、挿し穂が土の環境に慣れてきます。そのタイミングで徐々に日光に当ててあげてください。

ただし、急に強い日差しや西日に当てると、しおれて挿し木が失敗します。寒冷紗やレースカーテン越しの柔らかい日差しの中で管理するとよいでしょう。

水やり

水やりは受け皿から底面給水させてあげる。またはハス口のじょうろで優しく上からたっぷりと与えましょう。

挿し木後10日間は、1日3回霧吹きで葉水を与え、10日からは1日1回に減らします。水やりの際に、水に薄めたメネデールを与えると発根しやすくなります。

クレマチスの挿し木の発根までの期間

クレマチスの挿し木の発根までの期間

あくまで目安ですが、大輪系とテキネンシス系は約50日。それ以外は3週間ほどです。

育苗ポットや鉢の下から、根が見え始めたら、鉢上げして植え替えしてください。

挿し木苗の植え替え方法

挿し木苗の植え替え方法

クレマチスの挿し木苗の根は折れやすいため、気を付けて植え替えします。軽く鉢を揺すり丁寧に苗を抜き取ったら、根を水洗いして乾かないうちに3号ポットに植えてあげましょう

根が少ないうちから、5号以上の大きな鉢に植え付けないようにしてください。大きな鉢では水やり後に土が乾かず根腐れの原因になります。

小さめの鉢から根をしっかり育てて、徐々に大きくしてあげることが失敗させないためのポイントです。植え替え後はたっぷりと水をあげましょう。

まとめ

まとめ

クレマチスの挿し木は6月と8月がおすすめ。また、常緑種のアーマンディ、カリシナ、シルホサは10~11月がおすすめ
挿し穂は勢いよく伸びてきた新梢を2節ほどで切り分ける
挿し木挿し芽の土に植え付け、10日間は明るい日陰で管理してその後に徐々に日光に当てて、土が乾かないように管理
大輪系やテキネンシス系は、目安として50日。それ以外は3週間ほどで根が出てくる
育苗ポットや鉢の下から根が見え始めたら、優しく掘り上げ3号ポット程度の小さな鉢に植え替えて育てる

最後に

最後に

いかがでしょうか。

クレマチスの挿し木方法をお話しさせていただきました。意外と「クレマチスって挿し木できたの?」と、知らない方も多かったと思います。

また挿し木してたけど失敗した理由が分かった方も多いのではないでしょうか。長年切るに切れなくて伸びすぎたクレマチスを切り戻した際に、ぜひ挿し木に挑戦してみてください。

クレマチスはとにかく切ることが花を咲かせるコツです。長年伸ばしっぱなしの場合は、思い切って剪定しましょう。

挿し木が発根して植え替えたら肥料を与えて大きく育ててください。それでは、クレマチスを育てて良きグリーンライフを過ごしましょう。

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