こんにちは。
たなーです。
秋が終わり始めると、クリスマスに向けてクリスマスツリーをお部屋に飾ったり、お庭の寄せ植えなどをクリスマス風にアレンジしたり忙しくなることでしょう。
寄せ植えや鉢植えに便利な植物があることをご存じですか。
その名も、クリスマスホーリー。

クリスマスホーリー。。。?名前は確かにクリスマスだけど。。

クリスマスホーリーは、別名で西洋ヒイラギとも呼ばれています。
そこで、
この記事を読むことで以下のことがわかります。
それでは順を追ってお話しします。
クリスマスホーリーの育て方
クリスマスホーリーの重要な育て方ポイントは、以下7つ。
- 日当たりと風通しの良い場所で育てる
- 水持ちと水はけのよい土で育てる
- 肥料は寒肥(12~1月)・開花前(3月)・開花後(6月)に与える
- 土の表面が乾いたらたっぷり水やりをする
- 鉢植えは2~3年に1回植え替えをする
- 3~4月、10月に弱剪定をする
- カイガラムシ・ハダニに気を付ける
上記の育て方のポイントを詳しく解説する前に、簡単なクリスマスホーリーの基本データを紹介します。
クリスマスホーリーの基本データ
名前 | クリスマスホーリー |
学名 | Ilex aquifolium |
英名 | European holly・English holly |
別名 | 西洋ヒイラギ・ヒイラギモチ |
原産地 | アジア・アフリカ・ヨーロッパ |
種類 | 常緑小高木 |
樹高 | 5~8m |
開花期/結実期 | 4~5月/10~12月 |
花色/実色 | 白色/赤色 |
耐寒性/耐暑性 | 普通/普通 |
基本的データがわかったところで、詳しくクリスマスホーリーの育て方をご紹介。
置き場所と日当たり
クリスマスホーリーは日当たりの良い場所を好みます。
日当たりの良い屋外で管理してください。
最低でも、半日以上は直射に当たる場所で育てます。
日当たりが悪いほど花が咲きにくく、美しい赤実が付かなくなるので重要なポイントです。
夏の直射日光で葉焼けする恐れもあるので、鉢植えの場合は夏だけ半日陰に移動すると葉も綺麗に保つことができます。
用土
クリスマスホーリーは、水はけと水持ちの良い土で植えてください。
乾燥に弱いので水持ちがよいことが重要ですが、土が常に湿っていては根腐れを引き起こします。
そのため、水はけも重要なわけです。
土は赤玉土(小粒):腐葉土=7:3の配合。
いわゆる基本培土です。
後は、育てる環境に合わせて配合を変えたり、ベラボンなどを加えたりすると良いでしょう。
ベラボンについてはこちら。
地植えの場合は、根鉢の2~3倍の深さと幅を掘り、腐葉土をしっかりと混ぜ込み土を作ってください。
真砂土などの砂っぽい土には、赤玉土やベラボンなども加えることをおすすめします。
地植えは東京以西であれば可能です。
肥料
クリスマスホーリーは、肥料を好みます。
肥料が足りない場合は樹勢が落ちるため、肥料は重要なポイント。
12~1月に寒肥として油粕や堆肥を与えます。
花が咲く前の3月や花が咲き終わる6月にも与えましょう。
ただし、肥料の与えすぎは根を傷める原因になるので注意が必要です。
特に完熟していない油粕や堆肥は、根焼けします。
また、油粕肥料は葉の栄養素であるチッソ(N)が多い配合なのでやりすぎると、葉ばかり茂り花が咲かない原因に。

化成肥料でも構いませんが、寒肥または花終わりには完熟稲わら馬ふんがおすすめ。バラを含めた樹木類には、非常に効果的で根張りが良くなります。
水やり
クリスマスホーリーは、土の乾燥に弱い植物です。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいにしっかり水やりします。
特に、生育期の花が咲く頃から実が付き始める頃(3~7月)に、水切れさせると花が少なかったり実が落ちたりする原因に。
水やりは、クリスマスホーリーの育て方で重要なポイントです。
とはいえ受け皿に水を溜めたままだと、根腐れするので溜まった水はこまめに捨ててください。
地植えの場合は、植え付け直後と夏の雨が降らない時期を除いて水やりは必要ありません。
植え付け・植え替え
クリスマスホーリーの植え替えは、2~3年おきで4~6月に行います。
ただし、水やりしても土の吸水が悪かったり、鉢底から根が出ていたりする場合も植え替えタイミングです。
基本的には、1~2回り大きな鉢に植え替えてください。
根詰まりしている場合は、土と一緒に根もほぐして植えます。
鉢を大きくしたくない場合は、引き抜いた根鉢を割りばしなど細い棒で土と根をほぐしながら綺麗に落とします。
表土部分は特に土が劣化しているので、綺麗にほぐしながら落としてください。
黒く柔らかい根を取り外し整理したら、元の鉢に植え替えましょう。
この時、地下部の根を整理しているので同様に地上部の枝葉も軽く整理してバランスを取ります。
剪定
クリスマスホーリーは生育が比較的ゆっくりなので、こまめな剪定は必要ありません。
しかし、剪定しないと茂った葉が風通しを悪くし病害虫発生の原因になります。
そのため、風通しを確保する程度に4~6月に弱剪定してください。
クリスマスホーリーは花芽を10~3月に形成します。
その後4~5月に開花。
開花後、徐々に実を付け太り、10~12月に赤く色付きます。

このサイクルを見て気づきませんか?

あっ!これってどのタイミングで切っても、実を落とすことにならない。。?
クリスマスホーリーは、実が赤く色付いた時点で来年の花芽形成が始まります。
枝を深くバッサリ切る強剪定を行うと、花が咲かなかったり実が付かなかったりするんです。
そのため、基本的には風通しを確保する程度の軽い弱剪定をしてください。
大きくなって困る場合は、その年は実を楽しめない覚悟で4~6月に短く強剪定しましょう。
ハサミについてはこちら。

剪定後は、病原菌侵入を防ぐために癒合剤を塗りましょう。消毒も兼ねているトップジンMペーストがおすすめ。ちなみに剪定は晴れた日に切れ味の良いハサミで行ってください。
病害虫
クリスマスホーリーは比較的に病害虫に強く、あまり被害を受けません。
しかし、風通しが悪かったり弱っていたりすると病害虫が発生することがあります。
特に注意すべきは、以下2種類の害虫。
- カイガラムシ
- ハダニ
どちらも吸汁性害虫と呼ばれ、植物の樹液を吸汁して樹勢を弱らせます。
カイガラムシは、すすが付いたように黒くなるすす病を併発させる害虫です。
さらに、カイガラムシの樹液のおこぼれをもらおうと蟻が集まってくることも。
まずは、カイガラムシに注意してください。
ハダニは乾燥した環境で発生しやすい害虫です。
ダニと名前が付いていますが、実際はクモの仲間で大発生すると枝葉が真っ白になるほど糸を引いて植物を枯らしてしまいます。
葉にかすりが出てきたら、葉の裏を確認してください。
とても小さな虫が動いていたらハダニの可能性があります。
水を苦手とするので、数が少ないうちはシャワーで植物全体を洗い流すようにしっかり水をかけましょう。
稀に、黒紋病や斑点病なども発生が見られますが殺菌剤で対処すれば問題ありません。
クリスマスホーリーの葉が黒くなることでお悩みの場合は、上記の黒紋病や斑点病、すす病の可能性があります。
すす病の場合は、原因になっているカイガラムシを退治しなければ解決しませんので注意してください。
おすすめの殺虫殺菌剤はこちら。
クリスマスホーリーの増やし方
クリスマスホーリーの増やし方には以下の2つの方法があります。
- 挿し木
- 種まき
それでは、それぞれの増やし方について解説しましょう。
挿し木
挿し木は4~5月に行います。
生育が遅いクリスマスホーリーの挿し木で使用する枝は、前年に伸びたもの(前年枝)です。
剪定で弱剪定した枝が前年に伸びた枝に当たるので、剪定した枝を穂木にすると良いでしょう。
穂木の長さは10~15㎝ほどで切り口を斜めに切り、葉を数枚残します。
1~2時間ほど吸水させて、赤玉土や挿し木挿し芽の土に深さ5㎝程の穴をあけて優しく植えてください。
その後は、土が乾かないように明るい日陰で管理しましょう。
吸水時や土の乾燥防止での水やり時にメネデールを使うと、発根率が高くなります。
メネデールについてはこちら。
種まき
クリスマスホーリーの赤い実からは、3~4個の種を収穫することができます。
1~2月に赤い実を収穫して、実を割り種を取り出し綺麗に洗って乾燥させてください。
その後は、封筒や不識布などに入れて冷蔵庫に保管。
3~4月に種まきします。
種の取り出しが面倒な場合は、赤い実ごと保存して種まき前に取り出して植えても構いません。
発芽した種は、1年以上育てて苗木とします。
その後、植え替えて徐々に大きく育てましょう。
種から育てると大きくなるまで非常に時間がかかるので、簡単に増やしたい方は挿し木がおすすめです。
クリスマスホーリーの風水
クリスマスホーリーは、ギザギザのある鋸歯(きょし)の葉が特徴です。
葉が尖っている植物は、悪い気を侵入を防ぐ邪気払いの風水効果があります。
さらに赤い実を付ける植物は、金運を上げるとも。
気の入り口である玄関やベランダなどに置くと、悪い気を払い金運を呼び込んでくれるでしょう。
ヒイラギ同様に魔除けの効果もあるの?
クリスマスホーリーは別名で西洋ヒイラギと呼ばれており、魔除けの風水効果もあります。
鋸歯のある葉がヒイラギに似ているため西洋ヒイラギと呼ばれていますが、魔除けの風水効果があるヒイラギはモクセイ科モクセイ属。
西洋ヒイラギは、モチノキ科モチノキ属と違う植物になります。
違う植物なのに魔除けの効果がある理由は、キリスト教と関係の深い植物であるからです。
キリスト教ではイエス・キリストの足元から初めて生まれた植物とされています。
さらにイエス・キリストの生誕を白花が、血を赤い実が、受難を苦い幹が表しているとも。
これらのことから、クリスマスホーリーは「キリストの棘」「聖なる木」とされ、魔除けの効果があります。
クリスマスホーリーの花言葉
クリスマスホーリーの花言葉は「永遠の輝き」「将来の見通し」「神を信じます」です。
キリスト教と深い関係にあり、ヨーロッパではクリスマスに飾られることから、神様に関係するような花言葉となっています。
まとめ
最後に
いかがでしょうか。
クリスマスに大活躍するクリスマスホーリーの育て方についてお話しさせていただきました。
クリスマスホーリーは東京以西の冬であれば、屋外管理が可能です。
寄せ植えに使用すれば、あっという間にクリスマスの雰囲気になります。
ぜひ、寄せ植え材料として育ててみませんか。
またクリスマスホーリーが、キリスト教と関係深い植物であることに驚いた方もいるかもしれませんね。
その植物の由来や風水、花言葉などを知ると親近感が湧くのは不思議ですよね。
最後に「クリスマスホーリーとチャイニーズホーリーはどう違うのか」という質問がよくあるため、簡単に答えておきます。
チャイニーズホーリーはヒイラギモチという別植物ですが、クリスマスホーリーと同属です。
同じ植物ではありませんが、姿かたちはそっくり。
クリスマスホーリーは大きくなると鋸歯が少なくなりますが、チャイニーズホーリーは大きく成長しても鋭い鋸歯が付いている違いがあります。
商品としては、クリスマスホーリー(西洋ヒイラギ)やチャイニーズホーリー(ヒイラギモチ)、アメリカヒイラギが混同されて、まとめてクリスマスホーリーとして販売されていることも。
それでは、クリスマスの飾りつけにクリスマスホーリーを使って良きグリーンライフを過ごしましょう。
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