【芽摘みと短日処理】シャコバサボテンの秋の管理方法(9~11月)

【芽摘みと短日処理】シャコバサボテンの秋の管理方法(9~11月) 多肉植物
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こんにちは。

たなーです。


今回ご紹介するのは、シャコバサボテンの秋の管理方法についてです。

前回は6~8月の夏越しについてお話しさせていただいていたので、その続きになります。

夏越しのお話はこちら。


暑さ寒さも彼岸まで。

という言葉があるように、お盆が終われば暑さも和らぎ始めます。

そして、徐々に秋に。


そこで、

今回はシャコバサボテンの秋の管理方法(9~11月)で重要な芽摘みと短日処理などを月ごとにお話しします。
この記事を読むことで、以下のことがわかります。
シャコバサボテンの9月の管理方法
シャコバサボテンの10月の管理方法
シャコバサボテンの11月の管理方法
それでは順を追ってお話しします。
 

シャコバサボテンの秋の管理方法(9月)

シャコバサボテンの秋の管理方法(9月)

9月と言えば、秋分の日があります。

実は、この日はシャコバサボテンをはじめとする短日植物にとっては、大事なターニングポイント。

たなー
たなー

短日植物とは、明るい昼の時間よりも暗い夜の時間が長くなることで、花が咲く植物のことだよ。

秋分の日は、日の出から日の入りまでの明るい時間と、日の入りから日の出までの暗い時間が同じになる日。

この日以降から春分の日までは、夜が長いわけです。

とはいえ、

9月はまだまだ残暑が厳しいので、気を付けることもたくさん。

それでは、9月の管理を紹介します。

日当たりと置き場所

基本的には屋外で管理しますが、夏同様に日差しが強い場合は明るい日陰に移動させましょう。

雨などに当たり、そのまま強い直射日光に当たると蒸れてぐったりするので注意が必要です。

天気予報で雨が降る予報の時は、雨が当たらない場所に移動させてくださいね。


秋分の日以降は花芽分化する大切な時期なので、夕方以降は街路灯や室内の明るい光が当たらない場所に置いてください。

たなー
たなー

花芽分化とは、植物が花を咲かせる準備をすること。

また、9月中旬にもなると、花屋さんでは花芽付きのシャコバサボテンが出回ることもあります。

この子たちは、生産者が温度管理しながら短日処理をして早くに花芽を付けさせているんです。

これらの、花芽付きのシャコバサボテンを手に入れた場合は、なるべく直射日光の当たらない涼しい場所で管理することがポイント。

直射日光や高温によって、花の観賞期間が著しく短くなります。

雨にも当てないように、気を付けてくださいね。

水やり

9月はまだまだ暑い日が続きます。

特に上旬から中旬は残暑が厳しいです。

この時期は、水やりは8月同様に水やりは控え目にして、ややしおれる程度で管理してください。

たなー
たなー

株全体がぐったりしすぎないように気を付けましょう。

秋分の日以降は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水やりを開始します。

しかし、受け皿に水を溜めておくと根腐れの原因になるので、溜まった水は小まめに捨ててくださいね。

近年、秋分の日以降でも猛暑が続くことがあります。

その場合は、たっぷり水やりをするのは控えたほうが無難です。

開花株を購入している場合は、花に水がかからないように水やりしましょう。

肥料

シャコバサボテンは秋分の日以降に自然条件下で花芽分化するので、9月も肥料は与えません。

園芸店などで手に入れた開花株には、水やり代わりに規定量に薄めた液体肥料を10日おきに与えましょう。

たなー
たなー

9月~10月に肥料をやるのは、園芸店などで購入した開花株だけ。
蕾も付いていないシャコバサボテンには、9月は肥料を与えません。

植え替え

9月上旬は暑さが厳しく、中旬以降は花芽分化の準備に入るので植え替えは行いません。

芽摘み

芽摘み

シャコバサボテンの芽摘みするべき新芽


秋分の日以降は、花芽分化の大切な時期です。

夏の間に伸びた赤みを帯びた小さめの茎節は未熟なため、花芽が付かなかったりうまく花が咲かなかったりします。

赤みを帯びていなくても、艶のある小さな薄緑の茎節も未熟で花が咲かない可能性が高いです。

そのため、未熟な茎節はすべて取り除きましょう。

たなー
たなー

この作業のことを芽摘みと言います。
葉摘みと葉摘みを一緒にされますが、葉摘みは3~4月に形を整える目的で行う作業です。

※芽摘みは未熟な茎節を摘み取ることで、葉摘みは整枝目的で充実した葉を摘み取ること。



各茎節の芽摘みを行うことで、まんべんなく一斉に花を咲かせることができるんですよ。

毎年、まばらにしか花が咲かない場合は、この芽摘みがきちんとできていない可能性があります。

短日処理

秋分の日以降は、自然環境下で花芽分化が始まります。

しかし、街路灯など夜間の照明や室内から零れる光が当たる場合、花芽分化ができません。

なぜなら、シャコバサボテンは日長時間(明るい時間)が12時間以下で初めて花芽分化するためです。


夜も明るければ、シャコバサボテンは「昼なのかな。。?」と勘違いして花芽を付けてくれません。


どうしても、夜に光が当たる場合は、短日処理をする必要があります。

で、短日処理って何すればいいの?

たなー
たなー

簡単に言えば、12時間以上真っ暗な環境を作ってあげればいいんです。

つまり、夕方6時から段ボールや黒い布などで株を覆って、シャコバサボテンを真っ暗の環境下に置きます。

翌朝の7時までそのままにして、日長を11時間以下にすれば大丈夫です。

この作業を3~4週間続けると花芽分化が完了します。

この作業のことを短日処理というんですよ。

たなー
たなー

短日処理における日長時間の境界線は短日植物によって様々です。
シャコバサボテンは12時間以下というだけで、他の短日植物には当てはまらないこともあります。

ちなみに、

この短日処理を1日でも中断したり、

気になって段ボールを外して中を覗いて光に当たったり、

すると、最初からやり直しです。

再び、3~4週間繰り返さなければなりません。

気になるけど、、?夜に開けてはいけない。。。?

たなー
たなー

そうです!
触りたくてうずうずするかもしれませんが、短日処理中は様子を見ないことが大事です!


最後の3~4週目くらいには、小さな蕾が付き始めます。

ここまでくれば、短日処理をやめても問題ありません。


注意点として、

秋分の日以降と言えど短日処理をするのに黒ビニールや布を被せると、

覆われている内部が高温になり、シャコバサボテンが弱る可能性があります。

近年は、残暑が続くので気を付けなければなりません。



せっかく花芽を付けさせてるのに、高温障害で弱ったら悲しいですよね。


まだまだ暑い時期に短日処理を行う場合は、光を吸収する黒ではなく、シルバーポリフィルムのような光を反射するシルバー系のものを使いましょう。


園芸店などで購入した開花株には、短日処理は必要ありませんのでそのまま楽しんでください。

病害虫

9月上旬の高温期に水のやりすぎなどによる蒸れに気を付ければ、特に病気は発生しません。

しかし、9月になるとアブラムシ以外にも、チョウ目類の幼虫などが活動します。

日頃の観察で、害虫を見つけたときはすぐに対処しましょう。

たなー
たなー

おすすめはベニカXネクストスプレー。

ベニカXネクストスプレーについてはこちら。

シャコバサボテンの秋の管理方法(10月)

シャコバサボテンの秋の管理方法(10月)
自然環境下で夜の外灯などの光に影響を受けていない場合は、順調に花芽分化をします。

秋分の日以降に花芽分化し始めた場合は、早くて10月下旬ころには、茎節の先に小さな丸い蕾ができ始めるでしょう。

それでは、10月のシャコバサボテンの管理方法についてお話しします。

日当たりと置き場所

10月上旬~中旬までは、屋外の日当たりのよい場所で管理します。

しかし、気温が下がり始める下旬から室内に移動させましょう。


園芸店で購入した開花株は、日中は屋外で日光浴させ、夜は室内で観賞すると良いです。

開花株を1日中室内で楽しみたい場合は、明るい窓際に置いて管理してください。

水やり

表面の土が乾いたら、鉢底から水が流れるくらいしっかりと水やりしてください。

肥料

短日処理中の株や蕾がまだ色づいていない場合は、肥料やりはしません。

蕾が色づいたシャコバサボテンや、購入した開花株には水やり代わりに薄めた液体肥料を10日に1度与えてください。

植え替え

花芽分化中や蕾、花芽が付いている株は基本的には植え替えません。

この時期に植え替えると、蕾が落ちたり花が付かなかったりするので気を付けてください。

大きな鉢に複数植えて楽しみたい場合は、根鉢を崩さないようにゆっくりと優しく植え替えましょう。

花がら摘み

園芸店などで購入した開花株の花終わりは、その都度摘み取ります。

そのままにしておくと、カビが生えたり虫が付いたりと病害虫発生の原因になるので注意してください。

短日処理

9月に短日処理をしていない場合は、10月に行いましょう。

たなー
たなー

方法は9月の短日処理を参考に。



花芽の付いていない未開花株は、12時間以上の暗い環境に置きます。

3~4週間の間、短日処理をして確実に花芽分化させてください。

病害虫

9月と同様に、アブラムシやチョウ目類の幼虫に注意してください。

日頃の観察で、害虫がいた場合は手で取り除くか、お薬で対処しましょう。

シャコバサボテンの秋の管理方法(11月)

シャコバサボテンの秋の管理方法(11月)
11月の夜は、屋外では気温が低下して早いところでは霜が降りることもあるでしょう。

自然環境下でうまく花芽分化したシャコバサボテンは、小さな蕾も大きくなっているはずです。


早くて上旬から開花し始め、中下旬には一斉開花します。

この時期のシャコバサボテンの花は非常に花持ちが良く、長く楽しめるでしょう。


それでは、開花し始める11月の管理方法についてお話しします。

日当たりと置き場所

まだ短日処理中で花芽分化していない場合は、そのまま蕾が付くまで管理しましょう。

短日処理が終わり、花芽分化もできている場合は、室内の明るい窓際に置きます。

週に1~2度、鉢を回して株全体にまんべんなく光が当たるようにしてください。

そうすることで、バランスよく花芽が生育します。


注意点として、11月下旬以降の夜は窓際も屋外と変わらないくらいに冷え込むので、夜は窓から離しておくと管理がしやすいです。


日当たりの悪いところに置くと、花がうまく咲きません。

その場合は、半日は日当たりのよい窓際や暖かい昼に屋外で日光浴させてください。


また、暖房の風が直接当たると乾燥で枯れる原因になるので、注意が必要です。

水やり

土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れるくらいにたっぷりと水やりしてください。

気温の下がる11月は、暖かい午前から午後の間に水やりすると安全です。

受け皿に水は溜めないようにしましょう。

肥料

蕾が大きくなる時や開花するときは、多くの水分と肥料を必要とします。

水やり代わりに、規定量を薄めた液肥を10日に1度与えましょう。

たなー
たなー

ここで活躍するのは、やはりトップクオリティ開花促進ですね。

植え替え

蕾が付いている時や開花中は、基本的には植え替えはしません。

大鉢に寄せ植えする場合は、根鉢を崩さないようにゆっくりと優しく植え替えてください。

花がら摘み

花終わりは順次、摘み取っていきましょう。

そのままにしておくと病害虫発生の原因になるので注意が必要です。

短日処理

夜遅くまで光が入る場所では、いつまでたってもシャコバサボテンに花が付きません。

その場合は、光の影響を受けない真っ暗な暖かい部屋に移動させるか、段ボールを被せたり黒い布で覆ったりと短日処理をする必要があります。

夕方6時から朝の7時まで短日処理をすると、日長時間はちょうど11時間です。

11月から行えば、遅くても2月前には開花するでしょう。

病害虫

気温が下がる11月は、病害虫の被害は少なくなります。

しかし、室内では暖房の影響で乾燥してハダニ類が発生することも。

空気が乾燥する場合は、水やりと一緒に葉水も行うと、ハダニ発生を予防できます。

葉水の効果とおすすめの霧吹きについてはこちら。


すでに大発生している場合は、お薬で対処しましょう。

たなー
たなー

ダニ類には専用のお薬で対処しましょう。
他の花や観葉植物に移る前に、対処することが大事です。
また、ダニ類は抵抗性を持ちやすいので複数の薬を使うのがおすすめ。

 

12月以降の冬越しが気になる方はこちらもチェック。

まとめ

まとめ

 
シャコバサボテンの9月の秋管理は、芽摘みと水やり(秋分の日以降)、短日処理が花を咲かせるポイント。
シャコバサボテンの10月の秋管理では、蕾が色づくまで肥料を与えないことと短日処理を中断させないことが大事。
シャコバサボテンの11月の秋は、気温が下がる下旬まで室内の明るい窓際に移動させて管理しよう。

最後に

最後に


いかがでしょうか。

シャコバサボテンの秋(9~11月)の管理についてお話しさせていただきました。

芽摘みと短日処理だけでもしっかりやっておくと、花が綺麗に咲きますよ。


シャコバサボテンは、デンマークカクタスやクリスマスカクタスとも呼ばれています。

たなーはシャコバサボテンの方がピンとくるのですが、ひょっとするとデンマークカクタスの方が馴染みがある方も多いかもしれません。


秋は、短日植物であるシャコバサボテンが花を咲かせるために、とても大事な時期です。

近年では夏の酷暑が長引き、秋でも暑い日が続きます。


秋分の日以降でも気温には気を付けて管理しましょう。

また、夜は外灯などの影響で明るいことが場所にお住まいの方もいらっしゃると思います。


そんなときは、段ボールなどを被せて短日処理をしてくださいね。

段ボールを被せたら、そのままにして朝に外して日光浴を3~4週間。

大変かもしれませんが、綺麗な花を咲かせるために頑張りましょう。



それでは、シャコバサボテンを綺麗に咲かせて良きグリーンライフを過ごしましょう。

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