こんにちは。
たなーです。
いきなりですが、シーベリーという果樹をご存じでしょうか?
シーベリー。。。??
シーベリーと聞いても、ピンとこない方も多いと思います。
それでは、サジーというドリンクや健康美容食品は聞いたことがある方が多いのではないでしょうか?
聞いたことがあるも何も、実際に飲んでいるわ。
そう、サジーは特に女性に人気があるんです!
そのサジーとシーベリーは全く同じもの。
呼び方が違うだけなんです。
そこで、
シーベリー(サジー)の基本データ
育て方の前に、基本データをご紹介。
植物名 | シーベリー(サジー、シーバックソーンなど) |
学名 | Hippophae rhamnoides |
科名/属性 | グミ科ヒッポファエ属 |
原産地 | 中国~ヨーロッパ |
分類 | 耐寒性落葉小高木 |
樹高 | 2~4m(品種による) |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
開花期/収穫期 | 6~7月/8~10月(品種による) |
果実の色 | 黄色~オレンジ(品種による) |
シーベリー(サジー)の育て方
結論は、非常に育てやすい果樹で地植えであればほったらかしでも大丈夫です。
それでは、シーベリーの詳しい育て方について順を追ってお話しします。
日当たりと置き場所
シーベリーは日当たりと風通しが良い環境を好みます。
地植え、鉢植えどちらでも育てることはできるので、しっかりと日光が当たる場所で育てましょう。
シーベリーは塩分にも強い特徴があるので、海沿いのお家でも元気に育てることができます。
温度
シーベリーの生育温度は約-40~40℃まで。
暑さは40℃ほど、寒さは-40℃と耐暑性耐寒性が強く生育温度の範囲が広いので、基本的には日本全国どこでも育てることは可能です。
現在では、北海道でのみわずかですが国産のシーベリーが生産されています。
寒さに非常に強いので、東北や北海道は育てやすい環境と言えるでしょう。
用土
シーベリーは原産地ではやせた土地で育っています。
そのため、特別な用土を使う必要はありません。
鉢植えで育てる場合は、市販の樹木や花木、果樹用の土で十分に育ちます。
地植えの場合は、土壌のpH(酸性度)が6.5~7.5くらいの中性になるように調整しつつ水はけが良くなるように改良しておきましょう。
土壌の酸度が気になる方は、土壌酸度計を持っていると簡単に測定出来て便利です。鉢植えで育てる場合は、肥料入りの果樹の土が便利。
水やり
シーベリーは、基本的には土は乾燥気味を好みます。
ただし、開花時期から結実時期の6~10月は水切れがないように、土の表面が乾き始めたら鉢底から水が流れるくらいに水やりしてください。
開花期に受粉すると小さな実を付け始めますが、このタイミングで水切れをさせると果実が落ちてしまいます。
そのため、6~10月はしっかりと水やりしましょう。
ただし、受け皿に水を溜めると根腐れの原因になるので、溜まった水は小まめに捨てることが重要です。
地植えの場合は、植え付け直後と夏の雨が降らない時期を除いてほったらかしで問題ありません。
本来、シーベリーは乾燥や寒さに非常に強く、砂漠などの過酷な環境でも根を張れるくらいに強い植物です。
もし調子が悪くて枯れる場合は、水のやりすぎや肥料のやりすぎなど私たちが良かれと思ってお世話し過ぎてるのかもしれません。
枯れることがないように、鉢植えの場合は水切れがないように、地植えは放置するくらいの気持ちで見守ってあげましょう。
肥料
シーベリーは多くの肥料を必要としません。
過酷な痩せた土地で育つ植物なので、肥料の与えすぎは枯れる原因にもなります。
そもそも砂漠化しそうなほど栄養分のない場所でも自生できるのは、窒素固定放射菌(フランキア)と共生関係にあり、根をしっかり張る前から窒素固定できるからです。植物の生育に欠かせない窒素をこのバクテリアが供給してくれるから痩せた土地でも育つことができるんですね。
そのため、植え替えや植え付け時に長期間ゆっくり効く緩効性の肥料を与えるだけで十分です。
元肥入りの用土であれば、それだけで大丈夫でしょう。
花芽が付く6~7月に、置き肥や液肥をわずかに与えると実付きが良くなりますが、与えすぎには注意してください。
完熟馬ふん堆肥は、肥料分をあまり必要としないシーベリーの肥料代わりにもおすすめ。追肥としても土の表面に一掴み混ぜ込むだけでも効果的。ネイチャーエイドはたなーも使っている有機液肥。
口にする果実なので、せっかくなら有機栽培にもチャレンジしてみてはいかがですか。
病害虫
シーベリーには目立った病害虫は発生しません。
もし、日頃の観察で病害虫を発見した場合は、適時捕殺したり病気部分を切り取ったりしましょう。
〇病害虫を直接触れることが苦手
〇せっかく果実を育てているから薬を使いたくない
こんな時は、天然成分のお薬を使うことも考えてはいかがでしょうか。
植え付け・植え替え
シーベリーの植え付け・植え替えは10~5月の夏を除いた時期ならいつでも可能です。
落葉果樹なので、落葉時期の12~3月が植え付け・植え替えの最適期になります。
開花時期の6~7月、結実時期の8~10月は植えつけるには不向きな時期です。
特に真夏の植え付けは控えましょう。
枯れる原因にもなりえます。
剪定
シーベリーの剪定時期は、落葉した12~3月です。
しかし、シーベリーの苗が60㎝以下であれば、剪定は最小限にしましょう。
基本的に、シーベリーは1本の主幹をしっかり育てた方が花付きがよく実が付きやすいです。
そのため、苗の場合は軸になる主幹は60㎝ほど大きくなるまで剪定しない方が良いでしょう。
十分な大きさになったら、先端の芽を剪定して脇芽を伸ばしていくと上手に育てることができます。
株元から、勢いよく伸びる徒長枝は冬に剪定しましょう。
その後は、春に芽吹きだしたときに、全体のバランスを見ながら込み合う枝を軽く間引き剪定するくらいで大丈夫です。
剪定後は病原菌が侵入しないように、殺菌も含めてトップジンMペーストが便利。
剪定ばさみについてはこちらも参考に。
増やし方
シーベリーは挿し木と種まきで増やすことができます。
挿し木
春~夏の葉がしっかり芽吹く季節(4~6月)に、枝先から10㎝ほどカットします。
カットした穂木の切り口を斜めに切り、1~2時間吸水させましょう。
この時に、水にメネデールやHB-101などを加えると発根率が良くなります。
その後は、湿らせた挿し木さし芽の土やバーミキュライトに優しく植えて、土が乾燥しないように明るい日陰で管理してください。
1か月ほどして新芽と根が出てきます。
葉が4~5枚ほど出たら、3号(直径約9㎝)ポットに植え替えて育てましょう。
挿し木は細すぎるとうまく発根しないので、穂木にする枝には気を付けてください。
種まき
種まきの場合は、シーベリーが実り果実を収穫して種を取り出す必要があります。
また、シーベリーの種は一部インターネットでも手に入れることが可能です。
しかし、シーベリーは種の時点では、雌雄の判断ができません。
シーベリーには、雄木と雌木があります。詳しくは収穫の項目で。
そのため、種から育てて花が咲くまで判別ができません。
雄木の花は茶色っぽく、雌木の花は黄色~緑色をしていることが特徴です(品種によって差があります)。
そのため、種から育てて雄雌の判別まで非常に時間がかかるので、種まきから増やす場合は多くの種を撒いておくと良いでしょう。
種まき時期は3~4月。
前もって1か月ほど、冷蔵庫などで低温に当てておくことで発芽しやすくなります。
これを低温処理と言って、強制的に種に冬の低温を経験させることで発芽を促します。
低温処理を施した種を、種まき用の土やバーミキュライトの土に撒いて、5mmほど薄く土を被せてください。
その後は優しく水やりして、土が乾燥しないように明るい日陰で管理します。
2~3週間ほどで発芽して本葉が3~5枚になったら、3号ポットに植え替えて育てましょう。
シーベリー(サジー)の結実年数
入手したシーベリーの大きさによりますが、
3~5号鉢の苗木では目安として2~3年ほどかかります。
もちろん主幹の太さや大きさが影響するので、購入する場合は幹の大きさに注目して購入しましょう。
すぐに果実が実るほどしっかりしたものほど、価格が高くなります。
時間がかかっても大丈夫という方は、小さな苗木から挑戦しても良いですね。
シーベリーは果実だけでなく、葉も観賞価値があるので庭木や生垣としても利用価値があります。
シーベリー(サジー)の収穫
シーベリーを収穫するためには、雄木と雌木の最低2本を植える必要があります。
そのため、シーベリーは1本では果実が実りません。
雄木だけ植えても当然収穫できませんし、雌木だけでも収穫できません。
さらに、シーベリーは風媒花であるため、雄木の花粉が風に運ばれて雌木の花に受粉する必要があります。
ミツバチなど受粉昆虫を利用して受粉するタイプは虫媒花と言います。
つまり、雄木と雌木を近くに植えることで受粉率が上がるわけです。
逆に、遠くに離して植えると受粉率が下がり果実が実りにくくなります。
また、ハウスなど風がない場所で育てると、花がいくら咲いても受粉しないので注意が必要です。
風がない場合や、受粉率を上げたい場合は雄木の花粉を雌木の花に人工授粉させると実付きが良くなります。
しかし、大株になればなるほど人工授粉は大変になるので、なるべく風による自然受粉ができるようにしたいですね。
さらにもう一つ収穫について注意点があります。
シーベリーには幹や枝にトゲがあります。
そのため、収穫する際はガーデングローブやアームカバーをして怪我がないように気を付けてください。
熟した果実であれば、かごの上で枝をゆすって振り落とすと簡単に収穫できます。
大株であれば、熟する前の果実を枝ごと切り落とす方法もありますが、枝を切る行為はどうしてもシーベリーに負担を与えるので、あまりおすすめはしません。
少し大変かもしれませんが、熟した果実をゆすったり気を付けながら手摘みしたりして収穫したいですね。
苦労して育てて収穫した奇跡のフルーツ「シーベリー(サジー)」を自家栽培で育てることができれば、とっても嬉しいですね。
さらに無農薬で育てることができれば、安全安心の家庭菜園でのシーベリーを楽しむことができます。
サジーのドリンクや健康美容食品で楽しむだけでなく、ぜひ育てたサジーで心も体も綺麗になってみませんか。
まとめ
最後に
いかがでしたでしょうか?
女性に健康美容食品として人気のシーベリー(サジー)の育て方についてでした。
ちなみにサジーは、日本や中国での呼び名でシーベリーは英語圏での呼び方です。
その他、国によってチャチャルガン(モンゴル)やサンドーン(ドイツ)、メルク(パキスタン)など名前が違います。
原産地が中国からヨーロッパと広い範囲に自生しているからでしょうか。
それぞれの自生地固有の品種によって、果実の栄養価や味など特徴が違うのも面白いところです。
今回はシーベリーの育て方についてご紹介させていただきました。
秋にシーベリーを購入して、実演で植え替えや挿し木、生育過程を紹介できればと思います。
気になる方は育ててみよう。雄木と雌木をセットで購入することを忘れないでね。
そもそもサジーの味が気になるんだけど??
上記リンクから1週間分お試し1,000円サジーで購入できます。たなーもサジージュースを試したことがあるので、気になる方はぜひ飲んでみてください。
それでは、シーベリーを育てて良きグリーンライフを過ごしましょう。
コメント
シーベリーを長野県で植えても育ちますか?
柳沢様、コメントありがとうございます!
長野県の気候などを調べてみました。
夏は比較的湿度のないカラッとした暑さとのことなので、40℃を超えるような猛暑が何日も続かない限り大丈夫だと思います。
盆地や標高により差はあるでしょうが、寒さに関しては非常に強いので心配ないです。
私も九州で実験的に育ててみようと思っていますが、こちらの環境よりは問題なく育てられるでしょうね。
ぜひ育ててみてください(*^-^*)