たなーです。
梅雨に入るとアジサイ本番シーズンとなり、様々な場所で色とりどりなアジサイを見ることでしょう。
可愛くて素敵なアジサイを見ると、天気がどんよりしていても心晴れやかになります。
そんなアジサイには多くの品種がありますが、その中でもピラミッドアジサイという名前で流通することの多いノリウツギをご存じでしょうか?
この記事を読むことで以下のことがわかります。
それでは順を追ってお話しします。
ノリウツギの基本データ
学名 | Hydrangea paniculata |
英名 | Panicled hydrangea |
和名 | 糊空木(ノリウツギ) |
別名 | ピラミッドアジサイ |
科/属 | アジサイ科アジサイ属 |
原産地 | 東アジア |
耐暑性/耐寒性 | 強/強 |
開花期 | 6月下旬~9月(10月以降は秋色アジサイとして) |
花色 | 白~緑、赤系の秋色 |
大きさ | 2~3m |
ノリウツギの育て方
ノリウツギはアジサイの仲間で6月下旬ごろから開花して、緑や白から淡いピンク、赤色に花が移ろい、長期間楽しめる落葉低木です。
春に伸びた枝の先に開花する新枝咲きの特徴のため、通常のアジサイよりも剪定方法が簡単で手入れもしやすい庭木でもあります。
それでは、気になる育て方について順を追ってご紹介です。
ノリウツギの日当たり
ノリウツギは日当たりの良い環境を好みます。

この点は、半日陰を好むアジサイと違うんですよ。
とはいえ、ある程度の耐陰性はあるので、日光が3~4時間ほど当たる半日陰の環境であれば、問題なく育ちますので安心してくださいね。
ただし、半日陰の場合は花が小さくなる傾向があります。
日当たりが良い場所を好みますが、真夏の直射日光に当たり続けると葉焼けすることがあるので、鉢植えの場合は日陰に移動しましょう。
地植えの場合は、真夏の日当たりを考えた植栽計画が重要です。
ノリウツギの水やり
鉢植えのノリウツギの水やりは、基本的には土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるくらいにたっぷりと与えましょう。
受け皿をしている場合は、溜まった水は小まめに捨てることが重要です。
受け皿に水を溜めた状態にしていると、根腐れの原因になるので気を付けてくださいね。
地植えの場合は、植え付け直後と真夏の雨が降らない時期を除いて、基本的には必要ありません。
ただし、幼い苗の場合は植え付けて2年経つまでは、ノリウツギの状態を確認しながら水やりをした方が良いでしょう。

地植えはともかく、鉢植えの場合に水やりの間隔がわからなくて、いつの間にか水切れでから血ちゃうのよね。こんな時はどうしたらいいのかしら?


水切れの不安がある場合は、この水分チェッカー「サスティー」がおすすめ。土に挿しておくだけで、一目で土の乾燥具合がわかるので便利ですよ。
鉢植えの場合は、日陰に移動しても土の乾燥が早いので、水切れに注意しましょう。
通常のアジサイよりも乾燥には強いですが、何度も水切れさせると株が弱くなってしまうので注意してくださいね。
また、冬は落葉して生育が止まりますので、水やりの必要はありません。
ノリウツギの用土
ノリウツギは堆肥を含んだ水はけのよい土であれば、土を選びません。
通常のアジサイと違い白花なので、土の酸性度にも影響されることもないんですよ。
そのため、アジサイほど気にしなくても大丈夫でしょう。
鉢植えの場合は、市販の基本培土や草花の土でも十分に育ちます。
ノリウツギの植え替え・植え付け
ノリウツギの植え替え、植え付け時期は落葉中の11月~3月に行いましょう。
ノリウツギは花付きの状態で6月~7月に園芸店などに流通します。
株の大きさに対して鉢が小さい場合は、鉢の中で根が固まり根詰まりをしていることも。

鉢が小さすぎるまま、夏を迎えると水切れを頻発させる原因になるので気を付けて。
鉢底から根が出てないか確認して、根詰まりしているようなら根鉢を崩さず、そっと一回り大きな鉢に植え替えましょう。
その後、11月~3月に、黒ずんだ根や枯れた根などを整理して植え替えをしてください。
地植えに植え付ける場合も同様です。
根が伸びる前に夏に入ると水切れの原因になるので、なるべく落葉後に植えつけましょう。
ノリウツギの肥料
ノリウツギの肥料は11月~3月の植え替えタイミングに土に、寒肥として有機肥料を混ぜ込んであげてください。
寒肥としての有機肥料は完熟稲わら馬ふん堆肥がおすすめです。

平田ナーセリーの完熟稲わら馬ふんたい肥は、樹木にはもちろん、花や野菜に安心して使用できます。特にバラなどの花木の寒肥として効果的。たなーもバラを育てていた時は、使っていて違いを実感してます。
植え替えの予定がない場合は、1月に株の周囲に漉き込んであげましょう。
3月~4月の芽吹きのタイミングで、有機肥料が効果的に働きます。
冬の寒肥以外には7月の開花時期に合わせて、水やり代わりに月に2~3回ほど液体肥料を水に薄めて水やりすると、綺麗な花を咲かせてくれるんですよ。

花を咲かせるための液肥としては、ハイポネックスさんのトップクオリティーがおすすめ。
リン酸とカリに集中しており、効率的に花肥のリン酸を吸収できるようになっています。
ビタミンやトレハロースが入っているのもうれしいポイントです。
ノリウツギの病害虫
ノリウツギは病害虫の被害が少ない植物です。
そのため、安心して育てることができます。
春からの新芽が吹きだす時期に、風通しが悪い場所で管理しているとアブラムシが付くことがあるので、その場合はアブラムシに効果的な殺虫剤で対処しましょう。
薬剤に抵抗がある場合は、日頃の観察をしっかり行うことが大事です。
見つけ次第、取り除きましょう。

お薬としては、殺虫殺菌作用のあるベニカシリーズがたなーおすすめ。
ベニカXネクストスプレーについてはこちら。
ノリウツギの剪定
ノリウツギは、新枝咲きの特徴を持つので、冬(12~2月、寒冷地では3月まで)に剪定で、その年の夏には花が咲きます。
ただし、花芽を作るまでには比較的時間がかかるので、関東以北から北海道までの寒冷地では3月いっぱいには剪定を終えることが重要です。
芽が伸び始めてから剪定すると、開花が遅くなるばかりでなく、夏が短い寒冷地では花が咲かない可能性もあるので注意しましょう。
剪定する場所は、極端に地際の一節目などでなければ基本的にはどこでも大丈夫です。
〇大きくしたい場合は、花だけを切っておいた枝から出てくる芽を見ながらの弱剪定。
〇コンパクトにしたい場合は、地際から3~4節目を強剪定。
弱剪定の場合は、枝数も多くなりボリューム良く育ちますが、花が小さめになることがあります。
枝をすっきりさせたい場合は不要な枝を剪定することも大事です。
〇平行枝:枝同士が平行に重なり伸びている枝。
〇徒長枝:真上に伸びている枝。
〇内向き枝:株の中心に向かって内向きに伸びている枝
〇絡み枝:枝に絡んでいる枝。
〇ひこばえ:地際から伸びている枝。 など

冬の剪定作業は面倒に思うかもしれませんが、美しく咲かせるためにはとても重要な作業です。
それに、枝をよく見て剪定した後に、自分が思った通りの株姿になったときは感動しますよ。
ノリウツギの夏越し
ノリウツギは、通常のアジサイに比べ乾燥にも強く、日当たりにも強いので夏越しは比較的簡単です。
とはいえ、真夏の直射日光は葉焼けの原因になるので、鉢植えは明るい日陰に移動させましょう。
地植えの場合は、真夏は半日陰になるような植栽計画の元、植えつけることが重要です。
また、鉢植えは水切れしやすいので、水やりに注意して育てましょう。
ノリウツギの冬越し
ノリウツギは耐寒性が非常に強い落葉低木です。
耐寒性は‐40℃にも耐えるほど強いので、北海道の寒さも問題ありません。
基本的には、何もせずに外に出しっぱなしで大丈夫でしょう。
ただし、雪が積もるようであれば、積雪で枝が折れないように剪定は強めにしておくことが重要なポイントです。
弱剪定のまま、冬越しさせたい場合は、積雪を避けられる場所に移動させましょう。
それでは、気になるノリウツギの人気の種類を紹介します。
ノリウツギの人気の種類5選

ノリウツギ:水無月(ミナヅキ)
ピラミッドアジサイの名前で流通する種類です。
昔から愛されている品種で、純白の集合花がほんのりピンク色になる姿も美しいですが、秋の黄葉から真っ赤に変化する葉は必見。

ノリウツギ:ライムライト
水無月と同様に白い集合花ですが、咲き始めが緑がかるのが特徴。
緑→純白→ピンクと花色の移いが楽しめます。
樹形が整いやすいのもうれしい特徴です。

ノリウツギ:リトルライム
ライムライトの改良品種で草丈が約1/3に抑えられた種類です。
庭植えよりも鉢植えで楽しみましょう。

ノリウツギ:ピンクダイヤモンド
白からピンクの花の移ろいが美しい種類です。
ハチミツのように甘い香りが楽しめる特徴もあります。

ノリウツギ:サンデーフレーズ
大人気品種バニラストロベリーの矮性品種。
バニラホワイト~ストロベリーレッドの色の移ろいは見事です。
花軸が赤いので、花とのコントラストも必見!
ノリウツギの花言葉
ノリウツギの花言葉は、「臨機応変」です。
季節の移ろいに合わせて、花色を美しく変化させる姿から名付けられています。
ノリウツギは、日中と夜温の温度差があるほど、花色の移ろいが綺麗です。
そのため、寒冷地の方がはっきりした花色になることでしょう。
逆に、温暖な地方は秋深くなるまでは色の変化がぼんやりしてしまいますが、開花時期は長く、最後にはしっかり色づきますので安心してくださいね。
ノリウツギは冬まで花を付けておくことで、自然にドライフラワーになります。
ドライフラワーになった美しいノリウツギをお部屋におしゃれに飾ることで、仕事や生活でのトラブルに臨機応変に対応していきたいですね。
まとめ
最後に
いかがでしょうか。
ノリウツギ(ピラミッドアジサイ)の育て方と種類と花言葉紹介についてでした。
ノリウツギはアジサイの仲間なのでアジサイと一括りに考えがちですが、わずかに特徴が違い、育て方にも違いがありましたね。
アジサイに比べ遅咲きで夏の花が少ない時期も楽しめるのは、嬉しいですよね。
ノリウツギは、円錐状に咲く花からピラミッドアジサイと呼ばれ、集合花が注目されがちですが、たなーとしてはぜひ花色の移ろいを楽しんでほしい植物になります。
ドライフラワーとしても人気があり、ピンク色に染まったノリウツギは水揚げが良いので、切り花としても楽しめることでしょう。
以前は、ガーデン向きの品種ばかりでしたが最近では品種改良が進み、鉢植えでも楽しめるものが多くあります。
ぜひ、素敵なノリウツギを見つけて育ててみてはいかがでしょうか。
それでは、素敵な花色の移ろいを楽しみながら、良きグリーンライフを過ごしましょう。
コメント