こんにちは。
たなーです。
3月~5月は引っ越しシーズン。
様々な理由はありますが、新しい門出を良いものとしたいのは、たなーも含め皆さん同じように思うのではないでしょうか。
そんな引っ越しに縁起の良い植物があることをご存じでしょうか?
その名も、
万年青(おもと)

万年青?おじいちゃんやおばあちゃんの家で聞いたことあるような。。

縁起が良いのは知っているけど、和風過ぎてお部屋の雰囲気に合わないのよね。。
万年青(おもと)と聞いても、
どんな植物かもわからない方が多いのではないでしょうか?
ここでは、
そもそも万年青とは?

万年青 渦潮
キジカクシ科の多年草植物で、その原種は九州から山陰地方の山地に自生しています。
原種は葉の長さが30㎝を超す大型で、生花の素材になるグリーン一色のものが多いのですが、
園芸品種として栽培されているものはそれから変化して斑や縞が現れたり、交配に多種多様な葉芸(葉の変化)を現した姿になり、観賞価値が高められたものです。
万年青は日本原産であり、古くから日本の風土の中で育てられ楽しまれてきたので、非常に性質的にも育てやすい植物なんですよ。
※1990年以降のDNA解析によって、それまでユリ科やスズラン科として扱われていた万年青は、キジカクシ科として変更されています。
なぜ万年青は引っ越しの縁起物なのか?
万年青には有名な古事があるんです。
徳川家康の江戸城入場に先立ち、徳川家が代々栄えますようにと、葉を常に青く(意味:緑に)保つ万年青を家臣の愛知県三河の国長沢村の長島長兵衛から贈られ、その万年青を抱え入城し床の間に飾ったことで、徳川家300年の繁栄を築いたと言い伝えられています。
そのことを象徴するように、静岡県久能山東照宮の社殿(国宝)などでは万年青の彫刻が極彩色に彩られ現存しているですよ。
そのため、
万年青は、引っ越しの際にお部屋に他の荷物に先立って運び込むと運が開けると言われています。
引っ越しの日が吉日に当たらない場合は、先に吉日を選び、万年青だけを持ち込むと良いです。
また、「万年」というおめでたい言葉を含むため、長寿のお祝いにも喜ばれる植物でもあります。
この「万年」には“永遠に続く”という意味もあるため「新築」「新居」「開店」「結婚」などのお祝いの贈り物にも昔から親しまれているんですよ。

たなーが園芸店員時代は、引っ越し祝いとして万年青を探している方は、意外と多かったんですね。
風水的にも、鬼門に置くと家相のマイナスを和らげてくれます。
万年青の育て方
日当たり
明るい窓際や、一年を通して午前中の3時間ほど直射日光が当たるような場所を好みます。
真夏の直射日光や西日は光が強く、葉が焼ける原因となりますので気を付けましょう。
用土
鉢内に水分が滞留しないように、水はけのよい軽石や鹿沼土、焼き赤玉土などを使用しますが、万年青用の土も市販されていますので、そちらを使うのがおすすめです。
一般のお花や観葉植物の土では、万年青にとって水はけが悪く根腐れを起こしやすいので使わないようにしましょう。
水やり
基本的には表面の土が乾いたら、鉢底から水がしっかり出るくらいに水をやりましょう。
万年青には、土の上に乾燥防止のため水苔が置かれていることがありますので、その場合は水苔が乾いたら水やりをしてあげてくださいね。
肥料
成長期(4月~7月)に市販の緩効性の有機質置き肥や液肥をお勧めします。
化学肥料は匂いも少なく鉢も汚れませんが、万年青が軟弱になりがちなので、多量にやらないように気を付けましょう。
植え替え
一年に一度、春秋どちらかの彼岸過ぎ(3月下旬または9月下旬)を目安に植え替えしましょう。
鉢から抜いて、傷んだ根を整理して植えてあげることで新しい根の発根を促します。
もし、根の痛みが激しい場合は、肥料やりをやめて、メネデールなどの発根促進剤を与えましょう。
メネデールの記事はこちら。
病害虫
スリップス(アザミウマ)やカイガラムシが付く場合は、市販されているお薬で対処しましょう。
赤星病(葉の一部が褐色に褐変する病気)には、殺菌剤として、ベンレートやダイセンが市販されているので、そちらで対処すると良いですよ。
冬越し
寒さには非常に強いので、特別に加温は必要はありませんが、0℃以下で凍結させないようにしましょう。
万年青の入手方法

万年青 瑞泉
万年青は、大きな園芸店では年中取り揃えているところもありますが、春の引っ越しシーズンのみの取り扱いの場合もありますので、園芸店にて確認しましょう。
珍しい品種などは、特に生育期の4月~7月のみにしか出回らないこともあります。
そのため、生産者さんから直接購入したり、ネットを利用して購入することで一年を通して手に入れることができます。
ネットでは、実物が届くまで見れない不安がありますが、おしゃれな鉢とセットして洋風の雰囲気でも合うようにしてあり、すぐに飾れる利点もありますので、園芸店に確認してみて見つからなければ、ネットで手に入れることも考えてみてはいかがでしょうか?
最後に
いかがでしょうか。
万年青?聞いたことないなぁ。。
何となく難しそう。。
そんな風に思っている方も多かったと思いますが、育て方は通常の観葉植物と変わりません。
むしろ、日本原産なので育てやすいぐらいです。
ここでは、品種について述べていませんが、調べてみると歴史がある分非常に多くの品種があり驚くことと思います。
伝統的な優美な万年青鉢や品種については、別の機会に紹介したいと思います。
万年青には、大まかに小葉タイプ、中葉タイプ、大葉タイプの3つに分類できますので、飾る場所によって選びましょう。
それでは、歴史ある日本の古典植物『万年青』を飾って、300年の繁栄を願いつつ良きグリーンライフを過ごしましょう。
コメント
おもと!こんな字書くんだ〜聞いたことあるけど,詳しく知らなかった!たなーは色々と調べてて凄いねぇ★私も見習わなきゃ🎵来月から復帰するので,ここで得た知識をみんなに伝えます♡笑笑
…私が調べたかのように…笑笑
まーちゃんさん、ありがとう。全然OKですよ~。
来月から是非復帰して、使えそうな知識を披露してあげてください。
自ら調べたように(笑)