こんにちは。
たなーです。
植物を育てることに慣れてくると、育て方を調べたり園芸店に行ったりしたときに、こーゆう字を見ませんか?
『綴化』
特に、サボテン、多肉植物や多肉ユーフォルビアなどに多く見られると思います。
でも、
読めない。。なんて読むの?
こんな方も多いのではないではないでしょうか。
たなーも、最初読めませんでした。。なので、読み方がわからなくても安心してください。
読み方は『てっか』と読みます。
『綴化(てっか)』
携帯やパソコンの予測変換では、おそらく出ない単語だと思います。たなーのスマホやパソコンの予測変換では出てきません。
綴る(つづる)化と、打ち込む必要があります。
この『綴化(てっか)』ってどんな状態なの?
園芸店で綴化した植物を見たことがある方もいると思います。しかし、見たことない方は『綴る』『化ける』という意味から推測するしかありません。
推測しても綴化の状態がわからない方がほとんどだと思います。
『綴化』とは
『綴化』とは、植物の生長点(花や葉、茎などが出てくるところ)に傷が入ったり突然変異が生じたりすること。本来『点』のように小さい生長点が『線』状に変化し、生長の軌跡である茎が幅広い帯状に生長して外見的な変形が見られる現象や個体のことを言います。
また『帯化(たいか)』『クリスタータ』とも呼ばれます。『綴化』は、花や野菜、果実、観葉植物、どの植物にも起こりえる現象です。
特に多肉植物や観葉植物の場合、その変わった姿から希少性と高い鑑賞価値が生まれます。そのため高値で流通しています。
綴化と石化の違い
結論として、綴化と石化(せきか・いしか)は異なります。
生長点異常といった意味では『石化(せっか、いしか)』も同様ですが、石化は通常生長点が発生しないところに多数発生する状態です。
綴化した植物と石化した植物の外見は一見似ていますが、正確には綴化とは分けられます。石化はモンストローサ(モンスト)とも呼ばれます。
「せっか」とは読まない
他サイトでは『せっか』とも読むとされていることがあります。しかし、この読み方は歴史あるサボテン文化での『石化』からきた流れで『せっか』と呼ばれていたことが一時期あったことが由来です。
現在では「せっか」とは読みません。正しくは『綴化(てっか)』です。
間違いないようにしましょう。
『綴化』はなぜ起こるのか?
『綴化』が起こる原因は、一概に『これだ』とは言えません。
考えられる原因は以下の通りです。
- 昆虫や細菌による生長点の傷害や食害
- 植物ホルモンであるオーキシンやサイトカイニンの異常分泌
- 遺伝子の突然変異
- 受粉の不足 など
したがって、
一時的な『綴化』現象の場合もあれば、遺伝子の突然変異による永続的な『綴化』になる場合もあります。
『綴化』は人工的に作れるのか?
結論としては、今のところ人工的に作れるデータはありませんでした。
しかしながら、突然変異体の固定された『綴化』は、挿し木などで増やすことはできます。
また、多肉植物や観葉植物などは葉挿しや株分け、根挿しなどで増やしていく場合に、まれに『綴化』する個体が生まれます。
『綴化』したものは大切に育ててあげましょう。
細菌や病気による場合は、時間がたつと症状が治り通常生長に戻ります。
植物の生長点を人工的に傷つけて、『綴化』を起こす話を聞いたことがありますが、あまり信頼できなかったので、作れる要因としては考えていません。
しかし、理屈はわかりますし面白い試みだと思います。
個人的な可能性の話ですが、
植物ホルモンであるオーキシンは、2011年理化学研究所により生合成の主経路が解明されていますので、こちらの技術を応用すると人工的に『綴化』が起こせそうな気はします。
もしくは、BA液剤と呼ばれる植物成長調整剤の利用。こちらはサイトカイニンと類似の作用を示すベンジルアミノプリンを主成分としているため、BA液剤の利用による綴化の可能性はあるように思えますね。
『綴化』した植物の紹介
綴化した植物は、希少性や鑑賞価値からコレクションする楽しみもありますが、インテリアグリーンとしても人気です。それでは綴化した植物のご紹介です。
エケベリアやサボテンなど多肉植物の綴化はとても可愛い姿が多く、あまり大きくならないので、省スペースでもおすすめです。。
残雪の峰は、残雪という植物が綴化した有名な植物です。生長するにしたがって、植物上部分が白くなり、名前の通り雪が残った山の峰のような姿になります。
トキワシノブの根が綴化しているタイプ。白いふさふさの根が猫の手のようになる様が可愛らしいです。
人気のサボテン「金獅子」の綴化。よりコンパクトに楽しめます。
園芸店でも見かけることが多くなったユーフォルビア・ラクテアの綴化。初めて育てる方にもおすすめです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
『綴化』の読み方、覚えていただけたでしょうか?
これから、技術が進んで私たちでも『綴化』が起こせるようになると面白いですね。『綴化』した植物は、この記事で紹介した植物以外にもたくさんあります。
気になる方は、ぜひネットで調べたり園芸店巡りをしたりして発見してみてください。最近では観葉植物の通販サイトなどでも販売していることも多いです。
ぜひチェックしてみてください。
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