ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消えて、緑になった!?その理由を解説

ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消えて、緑になった!?その理由を解説
ギボウシ(ホスタ)
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こんにちは。

たなーです。



夏休みも終わりに近づき、雨が降るごとに徐々に涼しくなってきましたね。

夏のガーデニングは直射日光と暑さの戦い。


しかし、日陰のシェードガーデンコーナーを作っていれば、

夏でも涼し気なグリーンを楽しめ、見た目にも涼める癒しスポットになります。


そんなシェードガーデンに欠かせない人気の植物をご存じですか?




明るい日陰や木陰で活躍する、美しいカラーリーフ。

それがギボウシ(ホスタ)です。




品種によって、葉には様々な斑が入り花も可愛い人気の多年草。

しかし、育てていてこんな経験ありませんか?

育てていたギボウシの斑入りが消えて、緑色になったんだけど。。。?


そこで、

今回は、ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消えて、緑になる理由を解説します。

この記事を読むことで以下のことがわかります。

ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消える理由1:後暗み
ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消える理由2:芽変わり
ギボウシ(ホスタ)の歴史と名前の由来

それでは、順を追ってお話しします。

 

ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消えて理由1:後暗み

ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消えて理由1:後暗み

結論を簡単に言うと、季節による変化です。


ギボウシ(ホスタ)は品種によって、季節により葉色や斑の入り方が変化するものがあることをご存じでしょうか。


その中でも夏以降に、葉色や斑が淡くなり緑葉のようになる現象は、後暗み(読み:のちくらみ、あとくらみ)と呼びます。

これは、葉緑素の活発な増殖が原因です。




初夏~夏以降に出てくる葉の緑色や斑の緑色が多くなり、斑が淡く不鮮明になっていきます。


その結果、斑が消えた(消えたように見える)ギボウシになるわけです。


これは品種特性の1つで生理的な現象。

つまり、来春に新しい葉が芽生えてくる頃には元の斑入り葉に戻るので安心してください。


たなー
たなー

夏の暑い時期はガーデニングをお休みして、涼しくなって初めてギボウシの斑入りが緑になっていることに気づくことが多いです。

夏前はあんなに美しい斑入りギボウシだったのに。。

どうして?病気なのかしら?

たなー
たなー

病気ではなく、後暗みと呼ばれる自然な整理現象なので心配しないでくださいね。

秋は気温が下がり始めて新葉の展開が少なくなるので、残念ながら秋のうちには元の斑入り葉には戻り切れないでしょう。

その後、ギボウシは冬に落葉して地上部がなくなり、春の新芽が出る時に綺麗な斑入り葉が出てきます。

ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消える理由2:芽変わり

ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消える理由2:芽変わり

ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消えるもう一つの理由に、突然変異があります。



後暗みだと思って、春の新芽を待ってみると、

〇斑の入り方がおかしい
〇緑葉と斑入り葉が混ざっている

ということがあります。


これは、ギボウシ(ホスタ)が比較的突然変異を起こしやすい植物だからです。



季節問わず突然発生するのですが、斑や葉色が変化した芽が出ることがあります。

これを芽変わりと呼びます。


たなー
たなー

植木や果樹でも、「枝変わり」と呼ばれる突然変異が起こります。こちらの方が聞きなじみがあるかもしれませんね。同じく突然変異のことです。


芽変わりから新品種ができることもありますが、斑が消えたり品種の特徴がなくなったりすることが多いんです。

この場合は、遺伝的な変化のため元の斑入り葉に戻すことは難しいでしょう。



もし、上記のような緑葉と斑入り葉が混ざっているような状況であれば、株の根元をたどり緑葉の芽と斑入り葉の芽を株分けしてください。

綺麗に株分けすることができれば、元の斑入りのギボウシとして育てることができます。

または、大株になったときは芽変わりする前に、積極的に株分けをして株を増やしておくと良いですね。



芽変わりして斑入り葉が緑葉になってしまった株も、その変化を楽しんで育ててみても面白いかもしれませんね。


ところで、ギボウシってそんなに突然変異が起こりやすい植物なの??

たなー
たなー

何度も何度も突然変異でギボウシの斑入りが消えることはありませんが、他の草花に比べて起こりやすい現象なんです。

それでは、ギボウシの歴史と名前の由来の解説と一緒に簡単にお話しします。

ギボウシ(ホスタ)の歴史と名前の由来

ギボウシ(ホスタ)の歴史と名前の由来

ギボウシ属は、東アジアに自生するキジカクシ科(クサスギカズラ科)の宿根草(耐寒性多年草)です。

※ユリ科に分類されていたこともあるので、ネットや図鑑でもユリ科と表記されることも。

ギボウシ(ホスタ)の歴史

日本にも約20種類が山野の林や草原、湿原などに広く自生しています。

葉と花の美しさから、日本での栽培の歴史はとても古いです。

江戸時代には、すでに突然変異個体を多数園芸品種として固定していました。


たなー
たなー

オモトやアサガオのように、古典園芸としての側面も持っているんですね。

突然変異が起こりやすいがゆえに、江戸時代からその株を増やし育てて掛け合わせることで、現在のように多くの品種が生まれてきました。


さらに、これらの美しい斑入り葉のギボウシ(ホスタ)はシーボルトによってヨーロッパに紹介され、多くの品種が誕生。

 

その後、ギボウシ(ホスタ)はアメリカに渡り、人気の植物になっています。

現在では、新しい品種が日本に逆輸入されることも。


さて、ギボウシ(ホスタ)の歴史がわかったところで、気になる名前の由来をご紹介します。

ギボウシの名前の由来

ギボウシの名前の由来

ギボウシ(ホスタ)の蕾または伸長途中の花茎の先端の形が、橋や神社の欄干(らんかん)に取り付けられる飾りの「擬宝珠(ぎぼし、ぎぼしゅ)」に似ていたことが由来です。

ギボウシは和名であり、漢字ではそのまま擬宝珠と書きます。

たなー
たなー

青森県ではギボシ、高知県ではタキナという地方名もあるようです。

ちなみにホスタは学名です。

海外では、ギボウシでは通じないので注意しましょう。

まとめ

まとめ

 

ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消えるのは、後暗みと呼ばれる生理現象の可能性があり、その場合は来春の芽吹きの際に元も葉に戻るので安心してください。
ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消える原因の一つに、芽変わり(突然変異)の場合もあり、この場合は遺伝子レベルの異常なので元に戻すことはできません。
ギボウシは江戸時代から変異個体が生まれており、古くから愛されています。名前は橋や神社の欄干の飾り「擬宝珠」が由来です。

最後に

最後に

 

いかがでしたでしょうか。

ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消えて緑になる理由でした。


お気に入りの斑入りギボウシが、気づいたら斑が消えて緑になっていた。。。

なんて、ショックですよね。


でも、この現象は意外とあるんです。

たなーが園芸店時代にも、ご相談がありました。

その時は、春に元に戻ったとの報告があり、「引っこ抜いて捨てなくてよかった~」と喜んでいらっしゃいました(笑)



いや、ほんとよかったです!




ギボウシ(ホスタ)は木の根元や日陰を彩るリーフとして、非常に人気があります。

美しい様々な斑入り葉は、つい集めたくなってしまいますね。

花が涼し気で可愛いのもうれしいポイントです。


日当たりが悪く、お花をうまく育てられない場合は、思い切ってグリーンだけで彩るシェードガーデンもおすすめ。

それでは、ギボウシ(ホスタ)の斑入りが消えたからと言って、すぐに捨てずに様子を見ながらグリーンライフを過ごしましょう。

たなー
たなー

以下は、たなーおすすめのギボウシです。

たなー
たなー

ギボウシと言えば寒河江を思い浮かべる方も多いのでは?世界的にも有名なギボウシで強健です。育てやすいので初心者におすすめ。緑葉に黄色の覆輪が入ります。

たなー
たなー

葉がカップ状になる小型のギボウシ。ガーデンホスタとも呼ばれ、大きくなり過ぎて困るという方におすすめ。花の香りも良いので、楽しみの多いギボウシです。この子も強健なので安心して育てられます。

たなー
たなー

春の新芽は、非常に美しい黄金色。夏は色あせて白っぽくなりますが、涼しい秋には黄色が戻ります。色の変化がありシェードガーデンではひときわ目立つ存在になるでしょう。

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